早く一つの仕事から「手離れ」する ー 仕事の進め方で苦戦しない

2024.03.23更新

 

ビジネスで「手離れが良い」と言うときの意味は、
一つの仕事が完了し、もうその仕事に携わる必要がなくなった状態を指します。

 

自分の手からその仕事が離れていくイメージ

 

反対に「手離れが悪い」とは、その仕事にいつまでも関わっているということです。

 

ところが「手離れ」させることはなかなか難しいのです。

 

どうすれば「手離れ」できるか、考えていきましょう。

 

まず、ビジネスでのこんなシーンから見ていきましょう。

 

あなたは上司から呼ばれます。

どうやら頼みたい仕事があるみたいです。

そんなとき、上司は「いま、何やってんだ?」と必ず訊きます。

あなたは「いま、これをやっています」と答えます。

上司は「えっ? まだそれをやっているの?」と驚いてあなたを見るのです。

 

この上司の驚きは何を意味するのでしょう?

 

上司の「まだそれをやっているの?」という驚きは、

「いつまで、そんなことをやっているんだ。いい加減にその問題から足を洗ってしまえよ」という意味なのです。

 

その言葉に続くものは、

「そんなことだから、新しい仕事を頼むこともできないじゃないか」という不満です。

 

しかし、あなたは「そんなこと言ったって……。いろいろ注文をつけられたりしてんいるんだから」と思います。

 

 

この会話には、サラリーマンの仕事の進め方についての重要な問題が含まれています。

 

それは、職場で混乱している人を見ていると、

なかなか一つの仕事を完了できずに、複数の課題、やるべきことを同時並行で進めているケースが多いからです。

 

そのために仕事の収拾がつかず、いつもバタバタしています。トラブルも生じます。

 

そして当然のように、残業が続き、体も疲れていきますが、会社からも上司からもまったくその仕事ぶりは評価されません。

 

 

サラリーマン社会で苦戦している人は、やるべきことを同時並行で進めている

 

そう考えると、サラリーマン社会、ビジネスの現場では、いかに一つの仕事にカタをつけられるかがキーとなってきます。

 

この一つの仕事にカタをつけることを、

サラリーマンの本質』のなかで「手離れ」と呼びました。

 

自分の手元からやるべきこと、問題や課題がスーッと離れていくイメージです。

「もう、この仕事とはおさらばですよ」という感覚です。

 

しかし、現場では、この「手離れ」が、なかなかできていません。

相手がいるからです。

 

どうしたらよいのでしょう?

 

一つの仕事を終えたら、相手にしっかりとボールを渡すことです。

 

頼まれたことを終えたら、社内でも社外でも、しっかりと相手に完了報告することです。

 

「ご依頼の件、完成しましたのでご送付いたします」と、しっかりとメールなどを打つことです。

これが完了の証であり、「手離れ」の瞬間になります。

 

 

ビジネスの現場では、ちゃんとボールを相手に渡していないことに基づくトラブルは非常に多いです。

こっちは完了したつもりだが、相手はそうは思っていないケースです。

また、ちゃんとボールを渡さなかったために、問題がぶり返すことことも多くあります。

 

 

「手離れ」するには、相手にボールをシッカリと渡すこと

 

そうは言っても、こちらから完了報告をしたが、また相手から、いろいろな注文をつけられることも十分にありうる話です。

 

こうした現象は、相手が完了報告を受け取ったものの、まだ継続していると思っているか、いつまでも課題を継続させたいかのどちらかです。

 

こうした状況では、相手に、できる限り「区切り」というものを植え付ける必要があります。

 

相手が、またオーダーしてきたら、

「ご依頼の件、〇月〇日にお送りしましたよね」と自分が完了したこと、当初のオーダーに答えたことを認識させたうえで、


「その他に、こちらでやることは何ですか?」とはっきりと伝え、「やることを」を聞いたうえで、別問題に区分けすることです。

 

当初のオーダーの中に混ぜないことです。

 

こうした確認、会話は意味があります。

「やった」「やっていない」の問題は、たいがい、こんな確認が不足していることから起きるからです。

 

相手は、まだ「やってもらってない」と思っているからトラブルが起きるのです。

 

日常業務のなかで、この仕事とは「手離れ」したかどうかの確認を行ってください。

 

綾小路 亜也

 

 

ポイント

①職場で混乱している人は、なかなか一つの仕事を完了できずに、複数の問題、やるべきことを同時に進めていることが多い。

 

②サラリーマン社会、ビジネスの現場では、いかに一つの仕事にカタをつけられるかがキーとなる。

 

③一つの仕事を終えたら、しっかりと相手にボールを渡す。

頼まれたことを終えたら、完了報告することが重要である。

 

 

「手離れ」は、NTTLS人材育成WEBの
「メンタルダウンを避けるためのデキル人の仕事術と上司の心得」の中で紹介されています。

 

 

「手離れ」は『コロナ後のたった一つの「出世の掟」』でも取りあげました

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