2024.07.19更新
「手離れが良い」とは、一つのことにいつまでも関わっていないことです。反対に「手離れが悪い」とは一つのことになかなか終止符を打てないことです。
手から仕事が離れていくイメージ
ビジネスでは、一つの仕事からうまく手を離せるかという観点から、「手離れが良い」「手離れが悪い」と表現するのです。
では、「手離れが良い」「手離れが悪い」は何を生むのでしょう?
「手離れが良い」と、他のことに取り組むことができます。
つまり先に進めるのです。
逆に「手離れが悪い」と他のことができません。
ビジネスで言えば、多くの仕事をこなせなくなってしまうのです。
しかしビジネスマンは多くの仕事をこなさなければならないことはわかっています。
すると、一つのことを完了しないまま、同時並行的に仕事を進めなければなりません。
じつは、このことが「手離れが悪い」の最大の問題点なのです。
その結果、いつもバタバタしています。トラブルも生じます。
そして残業が続き、体も疲れていきます。
その仕事ぶりは評価されません。
「手離れが悪い」と同時並行で進めなければならない
そう考えると、ビジネスの現場では、いかに一つの仕事にカタをつけられるかがキーとなってきます。
この一つの仕事にカタをつけることを、『サラリーマンの本質』のなかで「手離れ」と呼びました。
自分の手元からやるべきこと、問題や課題がスーッと離れていくイメージです。
「もう、この仕事とはおさらばですよ」という感覚です。
しかし現場では、この「手離れ」が、なかなかできていません。
相手がいるからです。
どうしたらよいのでしょう?
一つの仕事を終えたら、相手にしっかりとボールを渡すことです。
頼まれたことを終えたら、社内でも社外でも、しっかりと相手に完了報告することです。
「ご依頼の件、完成しましたのでご送付いたします」と、しっかりとメールなどを打つことです。
これが完了の証であり、「手離れ」の瞬間になります。
ビジネスの現場では、ちゃんとボールを相手に渡していないことに基づくトラブルは非常に多いです。
こっちは完了したつもりだが、相手はそうは思っていないケースです。
また、ちゃんとボールを渡さなかったために、問題がぶり返すことことも多くあります。
「手離れ」するには、ボールをシッカリと渡すこと
そうは言っても、こちらから完了報告をしたが、また相手から、いろいろな注文をつけられることも十分にありうる話です。
こうした現象は、相手が完了報告を受け取ったものの、まだ継続していると思っているか、いつまでも課題を継続させたいかのどちらかです。
こうした状況では、相手に、できる限り「区切り」というものを植え付ける必要があります。
相手が、またオーダーしてきたら、
「ご依頼の件、〇月〇日にお送りしましたよね」と自分が完了したこと、当初のオーダーに答えたことを認識させたうえで、
「その他に、こちらでやることは何ですか?」とはっきりと伝え、「やることを」を聞いたうえで、別問題に区分けすることです。
当初のオーダーの中に混ぜないことです。
こうした確認、会話は意味があります。
「やった」「やっていない」の問題は、たいがい、こんな確認が不足していることから起きるからです。
相手は、まだ「やってもらってない」と思っているからトラブルが起きるのです。
日常業務のなかで、この仕事とは「手離れ」したかどうかの確認を行ってください。
綾小路 亜也
ポイント
①職場で混乱している人は、なかなか一つの仕事を完了できずに、複数の問題、やるべきことを同時に進めていることが多い。
②サラリーマン社会、ビジネスの現場では、いかに一つの仕事にカタをつけられるかがキーとなる。
③一つの仕事を終えたら、しっかりと相手にボールを渡す。
頼まれたことを終えたら、完了報告することが重要である。
「手離れ」は、NTTLS人材育成WEBの
「メンタルダウンを避けるためのデキル人の仕事術と上司の心得」の中で紹介されています。
「手離れ」は『コロナ後のたった一つの「出世の掟」』でも取りあげました
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