2024.04.27更新
「穿った見方」の意味を「本質を捉えた見方」と知り、息をのむビジネスマンは多いと思います。
しかし会社ではまったく違う使われ方をしています。
「穿った見方」は「本質を捉えた見方」
「穿つ(うがつ)」には「穴をあける」「掘る」「突き通す」といった意味があるのです。
「穿った見方」について、会社でなぜ誤用が起きるのか、考えてみたいと思います。
会社では、「穿った見方」はどう使われているでしょう?
まず、口論の際に使われていませんか?
「それは穿った見方だ」
「いや、あなたこそ穿った見方をしている」
と言い争うのです。
互いに「ひねくれた見方をしている」と言いたいのです。
本来の意味に戻せば、「あなたの意見は本質を突いている」「いや、あなたの意見こそ本質を突いている」と激しく褒め合っていることになります。
なにか滑稽ですよね。
「穿った見方」は口論の際に使われる
次に自分の意見を得意げに話すとき、使われていませんか?
この場合の意味を表現するのはなかなか難しいですが、「違った角度から捉えると」「物事を横から見ると」といったニュアンスがあります。
自分の意見を披露する際、前置きとして使われるのです。
よくあるのが、会議で意見が戦われたときです。
そんな時、「穿った見方をすれば」と切り出す人がいます。
ここぞとばかりに、そんな見方ができる自分を知らしめるのです。
ここも本来の意味に戻すとおかしいですよね。
自分で「本質を捉えた見方」と前置きしているからです。
自画自賛していることになります。
「穿った見方」と自分で言うのはおかしいのです。
口論の際の使われ方より、さらに滑稽かもしれません。
自分で「穿った意見」と言うのはおかしい
じつは「穿った見方」は本のなかにもよく登場します。
著者が自説を展開するときに使われるのです。
この場合も「こんな見方ができる自分」をアピールする狙いがあります。
それが著者のウリだったりします。
みなさんも本のなかでこの言葉を目にしたはずです。
どういう使われ方をしているか、再確認してみるとおもしろいかもしれません。
私もかなり有名な作家が誤用しているのを見て、驚いたことがあります。
本のなかにもよく登場する
なぜ「穿った見方」は会社で誤用されているのでしょう?
それは上司や先輩が使うのを聞いて覚えた言葉だからです。
かく言う私も、上司や先輩がこの言葉を使うのを聞いて「こういう場合に使うのか」と覚えました。
そしてなかなか使い勝手がよい言葉だったのです。
私の言葉を聞いた私の部下もきっと「使える言葉」と考え、ボキャブラリーの中に入れたことでしょう。
このような形で伝わった言葉は広まりやすく、誤って伝わりやすいのです。
この言葉には教訓があります。
このように何気なく覚えた言葉は、一度、辞書で意味をシッカリと確認するということです。
しかし、いちいち辞書で確認するのは現実的ではありません。
おススメの方法は、パソコン内で辞書を呼び出すことです。
私もちょっと言葉の意味を再確認したいときは、weblio辞書を活用しています。
文書を作成するときなどに、活用してみてはいかがでしょうか。
綾小路 亜也
パソコン内で辞書を呼び出す
この本にも「穿った見方」が紹介されていました。
『大人の語彙力が面白いほど身につく本 (青春新書プレイブックス)』
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