2024.07.27更新
選ばれるには、今まで、できる人、優秀な社員になることと言われてきた。しかし、できる人、優秀な社員なら、本当に選ばれるのだろうか?
優秀な社員なら選ばれるか?
このことを考えるにあたって、参考となる現象がある。
会社社会では、かつてその部署に所属していた人が課長や部長となって戻ったり、その部署の係長が課長に、課長が部長に持ち上がることがある。
人事や総務、専門性を帯びた部署でこのような「出戻り」や「持ち上がり」が起きやすい。
なぜ、このような「出戻り」「持ち上がり」が起きるかといえば、
会社はその部署のことを知っている人をポストにつけたほうが、リスクが少なく安心だからだ。
それゆえ、このような場合には、「課長にふさわしい人を課長にする」「部長にふさわしい人を部長にする」といった一般論からスタートしない。
固有名詞ありきで検討が進められ、実際にポストにつけるにあたって、「課長にふさわしいか」「部長にふさわしいか」を確認する。
いわば後チェックなのだ。
異動でかつての職場に出戻りする「出戻り社員」は出世することが多いのだ。
会社社会では「出戻り」が起きやすい
こうした現象を考えると、会社社会の出世は、経験部署が大きくものをいうことになる。
私は、拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』のなかで、
「経験部署が多い人ほど抜擢される」という見出しを立てた。
経験部署が多いと、会社側の需要(=部署経験者)に当たりやすくなるからだ。
また、多くの人に知られるというメリットもある。
人は、知らない人より知った人を選ぶからである。
だが、ここに大きな問題が存在する。
ほとんどの人は、営業なら営業、事務部門なら事務部門のなかで多くの部署を経験するということだ。
多くの人がそんなキャリアを積んでいるなか、「出戻り」や「持ち上がり」は、人事や総務、企画部門などの花形部署で起きる。
それゆえ、「出戻り」や「持ち上がり」を見ると、自分とは違った世界のように思え、冷めてしまう。
「出戻り」や「持ち上がり」は花形部署で起きやすい
しかし、ここであきらめてはいけない。
「ポストへの必然性をもつのは、花形部署の経験者だけか?」と考えることが必要だ。
たとえば、「大阪のリテール営業ならアイツだ」「経費削減といえばアイツだ」といった要素があれば、会社は目をとめる。
そんな人をポストにつけた場合、結果が見えるからだ。
結果をにおわす人も、会社にとって昇進リスクが小さいのだ。
結果をにおわすには、ある分野に強いということもあるし、ある地域に強いということもある。
このどこかで強いということを見出し、表現することが、ポストへの必然性に結びつく。
コロナ後、企業は生き残りをかけ必死だ。
今、企業に必要なものは結果である。
ということは、今の時代、結果をにおわす人がポストにつく必然性が高いといえる。
異動で選ばれる人になるのだ。
ビジネスマンの出世における最大の課題は、優秀なリーダーになることではなく、
結果をにおわす必然性を見出すことなのだ。
綾小路 亜也
ポストへの必然性はどこから生まれるのか から抜粋
結果をにおわす人もポストへの必然性が高い
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