新幹線の中でパソコンで仕事をする人には、どんな問題が?

2025.05.05更新

 

新幹線に乗ると、ノートパソコンで仕事をする人を見かけます。キーを叩く音が迷惑というマナーの問題もありますが、セキュリテイ上、大きな問題があります。

情報漏えいのリスクがあるのです。

 

だから、新幹線の中で仕事をする自分を有能と思っていても、けっして有能とは言えません。

 

そもそも新幹線で仕事をする人のパソコンは、会社の物でしょうか、個人の物でしょうか?

 

「パソコンは自分の物」という答えが返ってきたならば、私物パソコンを会社業務に使用していることになります。

 

新幹線の中で仕事をしているということは、パソコンには会社の情報や顧客情報が格納されているはずです。

 

会社の許可なく、私物パソコンに会社の情報や顧客の情報を格納することは不正な持ち出しです。

 

 

使用しているパソコンが会社のものならば、会社の持ち出しルールに従って、持ち出し許可を得たものかどうか、たずねたいです。

この質問にはいろいろな答えが返ってきそうです。


持ち出し許可を得たと言う人もいれば、

「そんな面倒くさいことはしていない」と言う人、

「ウチの会社ではそんなルールはない」と言う人もいるかと思います。

 

新幹線の中でパソコンを使い仕事をする人は、持ち出し許可を得た人もいれば、得てない人もおり、私物のパソコンを使用している人までいると考えられます。

 

これが情報管理の実態なのです。

 

いずれの場合も、そこに格納されている情報を持ち出していることに変わりはありません。

 

 

 

今度は、新幹線の中でパソコンを使用し仕事をすることには、どのようなリスクがあるのか考えてみたいと思います。

 

よく言われていることは「のぞき見」です。

人の目に触れることも立派な情報漏えいです。

 

みなさんも経験していると思いますが、隣に座っている人のパソコンの画面からメールの内容や作成している文書が目に入ることがあります。

 

そこから、その人が取り組んでいること、その人の業種や所属している部署までわかることが多いのです。

目を凝らせば、その人の会社名、取引先名、その人の名前までもわかるでしょう。

 

それは会社の情報が漏えいしているということです。

メールや文書に顧客情報が記載されていれば、顧客情報も漏えいしていることになります。

 

「のぞき見防止フィルター」を使えば、のぞき見を防ぐことはできますが、不特定多数の人がいる場で作業していることを十二分に認識する必要があります。

 

 

盗難や置忘れの危険もたえずつきまとうはずです。

パソコン内には会社の機密情報や顧客情報が格納されています。

しかも膨大なデータが格納されていることが推測できます。

そんなデータが漏えいしたならば、会社の存続を揺るがす問題になると同時に、顧客に多大な迷惑をかけます。

 

ノートパソコンに社内ネットワークに接続する設定がされていれば、盗難などにあった場合、社内システムに侵入されるおそれもあります。

 

 

 

はたして、そんなリスクを覚悟のうえでパソコンを使用しているのでしょうか?

 

それにパソコンを肌身離さず持っていると、本当に言い切れるでしょうか?

トイレなどで席を立つこともあるのではないでしょうか。

 

逆に言うと、そんな事態が予想されるから、持ち出しは、原則、禁止になっているのです。

 

 

新幹線の中で書類をレビューしている人も多くいますが、書類にも会社の情報や顧客情報が含まれています。

パソコンについて述べてきたことがそのまま当てはまります。

 

書類も社外に持ち出すときは、持ち出し許可が必要です。

 

 

新幹線や電車の中、あるいは空港の待合室などでノートパソコンを使用し仕事をする人は増えるばかりです。

新型コロナウイルス感染を契機に、テレワークの一形態であるモバイルワークが加速することは間違いありません。

 

今、みんなで、不特定多数の人がいる場で仕事をする際のリスクを、シッカリ認識する必要があります。

 

 

紛失・置忘れ、盗難などで情報漏えいを発生させてしまったとき、ほとんどの場合、顧客情報が含まれていることが明らかになっています。

 

電車の中でパソコンを使ったり、書類のレビューを行うことは、顧客を大きなリスクの場に立たせていることになるのです。

このことも、ぜひ頭に入れてください。

 

綾小路 亜也

 

 

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⑯ 新幹線で目にするものは、持ち出しパソコンと持ち出し書類? から 

 

 

※情報セキュリティ時代のビジネスマナーのポイント 

 

①ノートパソコンや書類を持ち出すと、盗難、紛失・置忘れ、のぞき見など、あらゆるリスクにさらすことになる

 

②パソコンや書類の中には、ほとんどの場合顧客情報も含まれていることから、顧客をリスクの場に立たせることになる

 

 

 

 

 

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