「ここだけの話」は必ず漏れる? ー その訳は

2024.04.24更新

 

ビジネスでよく使われる「ここだけの話」。
「内密にしてね」という意味ですが、多くの人が聞いた内容を他の人に漏らしてしまうのではないでしょうか?

その原因を考えてみたいと思います。

 

それはハッキリ「秘密にしてください」と言われるより、受け取り方が軽いからだと思います。

 

聞いた方は「秘密の話」というよりは、「大っぴらにできない話」「公に言えない情報」と捉えます。

 

そして、そんな情報を得たことに喜びを持ちます。

結果、自分の中に仕舞っておけず、人に話してしまうのだと思います。

そこには、そんな情報を得た自分への承認欲求のようなものも存在します。

 

 

では、なぜ話す方は「秘密」という言葉を使わないのでしょうか?

 

それは話す方も、効果を狙っているからです。

 

「ここだけの話」は二人の場合、私とあなたということになります。

複数の人がいる場合は、私とこの席にいる人ということになります。

その場にいる人が限定したなかで、「ここだけの話」という言葉を使われたら、親近感が湧くはずです。

なにか秘密を共有しているような感じさえ覚えます。

 

これが「ここだけの話」と前置きする人の狙いだと思います。

 

「ここだけの話」は親近感が湧く言葉

 

考えてみれば、本当に秘密の話なら、そう簡単に人に話すはずはありません。

仮に伝えた場合も、「この件は秘密厳守でお願いします」と固く釘を指すはずです。

 

にもかかわらず、「ここだけの話」という言葉が使われるのは、内容が伝わることを半ば容認しているからだと思います。

 

内容が伝わってしまうことより、親近感を作り出すことを優先したと言えます。

 

そんな感覚が話す方、聞く方双方にあるから、「ここだけの話」は漏れてしまうのです。

 

 

ビジネスの世界には「ここだけの話」を口癖のように言う人がいます。

あまり言うと、話の価値がなくなります。

 

セミナーでも「ここだけの話」がよく登場します。

この言葉を使うことにより、価値を提供し、受講者の満足感を高めているのだと思います。

しかし、考えてみれば、多数の受講生が参加するセミナーの場で「ここだけの話」はほとんど意味がないのです。

秘密厳守を前提にしていないことが明らかだからです。

 

セミナーでも「ここだけの話」が使われる

 

「ここだけの話」は「この話はオフレコにしてください」という意味ですが、それよりも相手への親近感を図った言葉と言えそうです。

 

そのために話の価値を共有しようとしているのです。

 

しかし「ここだけの話」が安易に使われると、話の内容も、「ここだけの話と言う人」も信用できなくなってしまいます。

 

本当に内緒にしてもらいたいときは、「ここだけの話」という言葉は避け、ハッキリ「秘密でお願いします」と伝えることです。

 

綾小路 亜也

 

「ここだけの話」は価値の共有を図った言葉?

 

 

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