4年目の居心地

ビジネスマンやビジネスウーマンにとって、同じ部署での4年目の居心地はいい。
1年目はとにかく部署の業務と人間関係に慣れることに必死だった。2年目に入ると、組織の一員となった自分を確認でき、3年目は自分らしさも出て、自分の存在感をハッキリと確認できたのではないだろうか。

 

そして迎えた4年目。居心地はいい。
職場の人や得意先の人との飲み会、ゴルフなどの懇親会も頻繁に行われ、街の光景も生活の一部となっている。
3年目までのどこか緊張した生活、人間関係とは明らかに異なる。

 

 

会社では3年がローテーションの一つの目安になっている。
だが、3年目を終えようとするビジネスマンやビジネスウーマンは、これからの期待、そして居心地もよくなることを考えて4年目を希望することが多い。

 

だが、ビジネスマンやビジネスウーマンのみなさんには、4年目に入る前に、いまの職場を去った場合と4年目を迎えた場合とで、「どちらが自分にとってよいのか」を少し考えてもらいたい。
4年目が、さらに人間関係をよくし、そのことで業務も進展するということならば、その4年目は意味あるものになるだろう。
また、自分を取り巻く環境が大好きということならば、その4年目は当人の満足感をさらに高めるだろう。
重要なことは、自分の心に正直にきくことである。

 

 

出世や昇進などのキャリアアップを目的としている人の4年目は、もう少し深く考えなければならない。
『働く君に贈る25の言葉』の著者として知られる佐々木常夫氏は、「いかに出世するか」を常に頭の片隅に置いて行動していたという。
佐々木氏は「一つの部署には長くて3年」と決めていた。その理由を、そこから先はそれほど伸び代がなくなるからと説明している。(『出世のすすめ』佐々木常夫著 角川新書 から)
出世や昇進を考えるとき、このことは当たっている。
私は、一つの部署から次の部署へ、次の部署からまた次の部署に移る期間のことを、拙著のなかで「異動ピッチ」と呼んでいるが、佐々木氏のように、一つの部署を3年として回すことができれば、多くの部署を経験でき、多くの人に出会え、出世に有利に働くことが多いからだ。

 

 

だが、佐々木氏はのちに東レの取締役になられた方であり、自ら一つの部署で3年で区切りをつけれたいう側面があることは忘れてはならないと思う。
また、現実の異動には、自分の要望より組織の事情が優先することもある。
ただ、自分のキャリアを自分が主体となって考えたとき、3年でいまの職場を去るのか、それとも、もう一年と考えるかはけっこう重要な問題なのである。

 

 

私は3年か4年かの判断基準として、充実感を目安にしたらいいと考えている。
それは、「一日が充実している」「気持ちも充実している」ーそんな感覚はたいがい3年目に訪れるからである。
4年目に、いっそう充実感を味わえる要素(やり残した仕事・課題達成がその期に到来するなど)が明らかなときは、4年目に入ればいいと思う。
だが、そんな要素がなく、もっぱら居心地のよさだけを考えているのならば、いまの充実感をもったままで、次の職務に向かったほうがいいと考えている。
それゆえ、3年目を修了しようとしているときは、まさに決断時期なのである。

 

もう一つ、充実感を判断基準にする理由がある。
人間はのちに過去を振り返ったときに、そこに充実感があったかどうかを問うからだ。
そして、緊張感をもって、ものごとに対処していたとき、そんな日々はとても充実していたように思える。
不思議なことに、あとで充実感を覚えていた期間と流してしまった期間がわかるのである。

 

このことから、緊張感を持ち続けられるときはいまの職務を続け、緊張感が薄れてきたときはその職場の旅立ち時と言えるかもしれない。
佐々木氏のように3年の異動スパンで回せば、緊張感を持ち続けなければならないが、逆に言えば、たえず緊張感をもっている人だからこそ、出世した人と言えるのである。

 

 

じつは、4年目の居心地については、拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』の一大テーマだった。
出世に苦戦している人を見ると、一つの部署での在席期間が長いことに気がついたからである。
それゆえ、本のなかで、「出世する人の異動ピッチは短い」「経験部署が多い人ほど抜擢される」「重宝される人より、惜しまれる人になる」「もう一年と思うときが、出るタイミング」「同じ職務を連続すると、勝負どころで力を発揮できない」などの項目を立てその意味を説明した。

 

そのなかで、ビジネスマンやビジネスウーマンが心情的に理解しやすいものは、「もう一年と思うときが、出るタイミング」だと思う。
「もう一年」と考えるのは、いまの職務に充実感を覚えている証拠だが、いまの職場の居心地がよくなってきているという要素もある。
そのとき! 自分に目的があれば、その目的と照合してもらいたいのだ。
現場で一生懸命頑張っているときは、往々にして目的自体を忘れてしまうことが多いからである。

 

念のためにことわっておくが、入社して間もない職員の方は次の職場を考えるより、会社や上司から「卒業!」と言われるまで、いまの職場で頑張ってもらいたい。

 

 

 

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2019年10月12日 | カテゴリー : 出世する人 | 投稿者 : ayanokouji