継続している「事実」を数字で表現する から要約
会社社会には成果を数字で表しにくい人がいる。
営業以外の部署の人や、営業でも縁の下の力持ちのような存在になっている人だ。
安定的に業務を遂行している人も「アイツだ!」に結びつく。
華々しいことを書けなくても、あきらめてはならないのだ。
そんな人たちが事実をどのように示したらよいか、考えていきたい。
安定的に業務を行っている人が「強み」を表現しようとすると、往々にして次のような表現になる。
「各部と連携することが得意」
「話し合いを欠かさない」
「人の意見をよく聞く」
これではあまりに抽象的でその人の強みが見えない。
そこで、事実を示すのに苦労する人は次のような表現ができないか、考えてもらいたい。
ここでも一行目に強みを、二行目に事実をカッコ書きにした。
記載例①
SNSを活用した新卒学生の募集
(2021年度 応募者数○○名 採用数△△名 2020年度 応募者数○○名 採用数△△名 2019年度 応募者数○○名 採用数△△名)
記載例②
販売店会議の企画と運営
(2021年度 販売店会議○○回開催 新規会員数△△社 2020年度 販売店会議○○回開催 新規会員数△△社 2019年度 販売店会議○○回開催 新規会員数△△社)
記載例③
販売店の指導と育成
(優績表彰販売店数 2021年度○店 2020年度○店 2019年度○店)
なぜこのような記載をしたか説明したい。
記載例①は、新卒学生の採用に地道に取り組んでいる人の例だ。
学生に魅力的な企業に映るよう、ホームページに工夫を凝らしたり、facebookなどを活用している。
たいへんな労力を払っているといえるが、書くとなるとなかなか事実を示しにくい。
そんなときは、どのようなことが生まれたのかという事実を探し出してもらいたい。
応募者や採用者が増加したならば、取り組みの成果が出たということである。カッコ書きのなかを時系列にしたのはそのためだ。
数字に変化があれば、その裏にたいへんな努力があったことがわかる。採用活動におけるその人の存在も認識する。
数字に表さないと、そんな努力や存在がわからない。
記載例②は、営業部門で裏方役を担っている人の例だ。
このような人も事実をなかなか数字で表せない。
そんな場合は、数字で表せるものがないか考えてみることだ。
記載例では販売店会議開催回数を示した。
それは「単なる回数にすぎない」と思うかもしれないが、開催し続けるということはたいへんなことだ。そのこと自体、立派なノウハウである。
新規会員数も増えていることを付け足した。販売店会議に魅力があったことを示したかったからである。
こんな記載例を目にすると、その人の労力とその人ならではのノウハウが存在していることを認識する。
自分の努力を数字で表すと、何かが生まれるのだ。
記載例③は日々の業務として販売店の指導と育成に携わっている人の例だ。
記載例②よりさらに事実を示しづらい。
このような場合は、指導、育成した結果、どのようなことを人にもたらしたのか、考えてもらいたい。
結果は人に生まれてもよいのだ。
記載例では、優績表彰を受けた販売店が生まれたことを示した。
優績表彰を受けた主体は販売店だが、その元を作ったのは、指導し、育成した人だ。
こんな事実も堂々と書くべきである。書かなければわからない。
地道に日々の業務に取り組んでいる人が、数字で自分の成果や取り組んでいることを表現することは難しいが、数字にすることによって、人は、その人の存在を認識する。
会社社会では、思わぬところに需要がある。
これから中途採用など人材拡充に力を入れようとする企業は、採用で実績をあげた人を探す。販売店対策を抜本的に見直す必要に迫られた企業は、販売店事情に精通した人を探すからだ。
数字で示しておくと、会社側のニーズに当たりやすくなるのだ。
ポストへの必然性を高めるということは、会社側の需要に当たりやすくなるということである。
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