部長昇進をめざすなら、現職務の「規模」と「役割」を示す

2024.10.05更新

 

課長から部長への昇進をめざすなら、自己申告表の「現在の職務欄」に、現職務の「規模」か「役割」を記載することだ。

営業部門の課長職ならば、店の規模がわかる記載をしてもらいたい。

 

コロナ後の「たった一つの出世の掟」では次のような表現を挙げた。

 

○○営業所統括 

(2020年度売上実績△△ 2021年度予算✕✕)

 

 一行目に、「○○営業所統括」と書き、行を替え、カッコ書きで店の規模を示すのだ。

そうすると見やすく、目にとまる。

 

店の規模を売上などで表現しづらいときは、カッコ書きは店の陣容を書いてもよい。

たとえば、

 

(総合職○○名 一般職△△名 契約社員・パート✕✕名在籍)

 

といった記載だ。

 

営業部門以外の課長職ならば、現在の「役割」を記載してもらいたい。

 次のような表現だ。

 

○○業務の企画・立案及び△△の運営

 

 

なぜ、このような記載が必要になるのだろうか?

今の出世においては、「課長にふさわしい人を課長にする」「部長にふさわしい人を部長にする」という「入学基準」の考え方が主流になっている。

 

その理屈からすれば、部長の行動をとれる人は部長になれることになる。

だが、現実はそう単純な話ではない。

いま、部長をめざすポジションにいるかということが前提にある。

 

どういうことだろうか?

 

部長職となると、管轄範囲は課長職と比べようがないくらい広くなる。

それゆえ、「入学基準」判断以前に、「規模的に任せて大丈夫だろうか」という懸念が働く。

 

この懸念を払しょくするのが、いま管轄する規模や役割なのだ。

 

どの会社にも出世の登竜門と呼ばれる部署がある。

 

営業部門でいえば、そんな部署の数字や規模は大きい。

管理部門ならば、重要な役割を担っている。

 

なぜ出世の登竜門かといえば、そんな部署で評価も高ければ、管轄範囲が広くなっても、こなせるだろうという推測が成り立つからである。

 

 

出世には登竜門がある

 

会社社会では、すべての課長職が出世を意識するわけではない。

今いる部署が出世の道に通じていると思う人が意識する。

 

出世を意識した人は、意識するに至ったことを、自ら表現しなければならない。

 

前述したとおり、営業部門の人ならば、現在管轄する組織の売上や規模を書き、営業部門以外の人ならば、現在の役割を書く。

 

営業部門以外の人の記載例で、「○○業務の企画・立案及び△△の運営」と書いたのは、単なる管理業務を行っている人ではないことを示したかったからだ。

 

そんな規模や役割は調べればすぐにわかることと思うかもしれない。

 

ここを、「調べればわかる」と考えてはダメだ。調べてくれないことだってあるし、昇進を判断する側は多くの候補者の書類を見なければならないから、書かれていないと認識できないことだってある。

言葉は悪いが、書いた者勝ちなのだ。

 

自分をシッカリ表現できるか否かにより、出世の道は大きく分かれる。

 

よいポジションにいながらも出世に苦戦する人は、はなから自分のことを人は知っていると思い込んでいる。それは驕りだ。

 

自分を丁寧に表現しないと、人はわからない。

出世の行く手を他人の手に委ねないことだ。

 

綾小路 亜也

 

コロナ後の「たった一つの出世の掟」

上の地位を射止めるなら、現職務の「規模」と「役割」を表現する から抜粋 

 

 

 

 

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