出世コースに乗っても、昇進できない時代 ー ポストへの道は?

2024.11.22更新

 

企業には出世コースと言われる部署があります。営業推進部や事業推進部などに人事異動すると、「出世コースに乗った」と表現するのです。

本社異動は出世の登竜門と言われるゆえんです。

 

ところが、最近、出世コースに乗らない出世が増えています。

現場から抜擢される人が多くなっているのです。

このことを企業で働くビジネスマンは実感しているはずです。

 

それは企業は厳しい経済環境下、結果を求めているからです。

結果を生み出す可能性をもとに、ポストにつけるようになったのです。

 

出世コースに乗ったからと安穏していられない時代になったのです。

逆に言えば、出世コースから外れた人も十分、挽回が可能になったということです。

 

ところが、肝心の従業員側がこの現象に追いついていません。

相変わらず、優秀ならば、出世をつかみとれるものだと思っています。

その優秀さの証明が、ラインに乗る、すなわち出世コースに乗るということだったのです。

 

たしかに、今までは、会社は優秀ならポストを与えてきました。

しかしそれはポストに余裕があった時代の話です。

 

今は、結果を生み出す必然性を基に、昇進が決まります。

出世への考え方を大きく変えなければならなくなったのです。

 

この点について、コロナ後の「たった一つの出世の掟」は次のように述べています。

 

「優秀なリーダーなら会社はポストを与えてくれる」と、企業で働くビジネスマンは信じている。

しかし、優秀なリーダーになることと、ポストにつくことは、別問題ではないだろうか。

もし、あなたが出世に苦戦しているならば、ここに原因があるかもしれない。

 

 

優秀なリーダーになることが到達点ではない

 

出世は現実にポストにつくことだ。

出世に苦戦しているのは、現実にポストにつけないでいるからである。

 

ところが、ほとんどのビジネスマンはそうは考えない。

「自分が出世できないのは、まだまだ優秀さが足りないのだ」「アイツのほうがオレより優秀なのだ」と自分に言い聞かせる。

 

では、どこまで優秀だったら、昇進するのだろう?

優秀なリーダーにこだわっている限り、出世の行方はいつも曖昧になってしまうのだ。

 

 

優秀ならポストにつけるのか?

 

出世に関する本はあまたあるが、ダイレクトに「ポストにつくにはどうすればよいか」に触れている本には巡り合わない。

 

その答えはきっと優秀なリーダーになることなのだろう。

だから書かれているのは、優秀なリーダーになるための手段・方法ばかりだ。

 

つまり出世をめざす人も、出世を後押しする本も、優秀なリーダーになることを目的化している。

 

 

現実に目を向けてみよう。

今、優秀なリーダーでも出世できない人がどんどん増えている。

ポストに限りがあるからだ。

このことは、実際に部署の統合や合併を目の当たりにしてきたあなたがいちばん実感している。

 

そこにコロナが襲ってきた。

誰の目から見ても、部署の統合や合併が加速することは明らかだ。

こんな時代にあって、金科玉条のごとく優秀なリーダーをめざしても、ポストは回ってこない。

ポストをつかみにいかなければならないのだ。

 

では、どうすればポストをつかめるだろうか?

ポストへの必然性を高めることだ。

 

 

ポストへの必然性を高める

 

かつては、企業は「アイツにやらせてみよう」「アイツなら務まる」ということでポストを与えてきたが、それはポストも、会社にも余裕があったからである。

それゆえ、「優秀なリーダーなら会社はポストを与えてくれる」とみんな信じた。

 

しかし、今、企業は「アイツなら務まる」では困るはずだ。

厳しい経営環境下、「アイツなら結果を出す」でなければならない。


「結果を出す」必然性を基に、企業はポストにつく人を決めなければならなくなった
のだ。

 

出世できるか否かは、この必然性にかかっている。

 

 

今、企業は「結果を出す」必然性にこだわっている

 

優秀なリーダーになることは素晴らしいことである。

だが、現在の出世環境を考えると、優秀なリーダーになることにより出世をめざすという考えはちょっと時代遅れだ。

 

今の時代、会社の判断に期待しポストを待っても、ポストは来ない。

自ら、ポストにはまる必然性をもたなければならない。

それが、コロナ後の「たった一つの出世の掟」である。

 

 

出世コースに乗ったと油断をしていると、今は出世できません。

「出世する人は決まっている」と言われ続けてきましたが、今は決まっていません。

ポストへの必然性、すなわち結果を生む必然性をもとに、出世は決まるのです。

 

綾小路 亜也

 

コロナ後の「たった一つの出世の掟」

「優秀」からの脱却が書かれています

優秀なリーダーなら出世できると信じているビジネスマンへ から抜粋

 

 

今は必然性で出世をめざす時代

 

 

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