2024.10.05更新
質問が飛ぶことによりプライバシーに踏み込んでしまうこともある。それはどんなケースなのか? 会話が途切れ、沈黙が生まれたときだ。
沈黙にいたたまれず、何とか会話を続けようと思うと、「お住まいはどちらですか?」「出身地はどこですか?」「趣味は何ですか?」「出身校はどこですか?」といった質問が飛び出す。
これらの質問はいままでの話の延長線上にはなく、会話を続けなければならないと思ったときに出る質問である。
沈黙が生まれたときは、沈黙を受けいれ、相手が話すのを待つことが最善の方法に違いない。
だが、それがなかなかできないのだ。
その沈黙がたとえ十秒だとしてもビジネスパーソンにはいたたまれない時間に違いない。
私も沈黙の時間に悩んだ一人である。
沈黙は話が途切れたことから生じる現象に違いないが、私は話が途切れるのには、ほかに原因があるような気がしてならなかった。
最近、ようやくその答えが見つかった。
私の頭は会話のなかで、たえず次の質問を探していたからだ。
質問を見つけようとすると、質問は尽きてしまうことがわかったのだ。
それはどういうことだろうか?
この点について、私が考えたことと同趣旨の記述がある。
和田裕美さんが著書『一言変えるだけで! もっと人に好かれる話し方(大和書房)』のなかで、
「大事なことは、『何かを聞いてやろう』とか、『質問で仲良くなろう』とか計算しないことです。純粋に、相手や相手のされていることに、興味をもって聞くことです」と述べている。
会話例が二例掲載されているが、シーンはまさに名刺をいただいたあとだ。
名刺を見て「めずらしい名前ですね」とか、「何の会社ですか?」とか質問したあとの会話である。
そこからの会話は、すべて相手が話したことへの質問になっている。
話の軸が相手から一歩もズレていない。
つまり、このことが、「何かを聞いてやろう」ということではないのだ。
この方法だと、話が永遠に続き、質問が飛ぶことなどない。
このことは、キャリアコンサルタントの資格をとった人は実感しているはずだ。
キャリアコンサルタントの資格をとるためには、クライエントから相談を受ける場面を想定した実技試験に合格しなければならない。
そのためにキャリアコンサルタント養成講座は実技演習に力を入れるが、ほとんどの受講生は最初、クライエントへどのような質問をしたら胸の内を明かしてくれるだろうかと考える。
クライエントがまだ話しているのに頭の中はたえず次の質問を考えている。
そうすると、不思議なことに質問は途切れ、沈黙の時間を迎えてしまうのだ。
もちろん、相手が考えたり、言葉にできないために訪れた沈黙ならば、その沈黙を尊重しなければならないが、それは質問が途切れたための沈黙とは本質的に異なる。
受講生たちはそうした失敗を繰り返したのち、やがてクライエントの言葉を追跡し始める。
クライエントが語った言葉のなかから問いかけを行うようになるのだ。
これが「言語的追跡」である。(注)
このような会話ができたら、プライバシーへ踏み込むことはない。
会社のこと、部署のこと、仕事のことに徹する会話を続けることは、最初のうちはキツイが、相手が話したことに興味をもち、相手が話したことからズレなければ、話は途切れない。
綾小路 亜也
(注)カウンセリングの主流となっているマイクロカウンセリングでは面接の際のコミュニケーション技法を単位ごとに組み立て、「マイクロ技法の階層表」という枠組みを作っている。
その底辺にあるのが「かかわり行動」である。
「かかわり行動」には、視線の合わせ方、身体言語、声の調子、言語的追跡の4つのパターンが含まれている。
(『マイクロカウンセリング技法―事例場面から学ぶ―』福原眞知子監修 風間書房)より
㉒ 会話を続けようと思うと、プライベートな質問に飛ぶ から
※情報セキュリティ時代のビジネスマナーのポイント
①話が途切れたとき、何か質問しようと考えると、プライバシーに踏み込んだ質問が生まれる
②相手が話したことを追跡すれば、質問は飛ばない
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