賢い人は「フィードバック」+「アイメッセージ」で敵を作らない

2024.04.03更新

 

「賢い人は敵を作らない」というが、どんな方法で敵を作らないのか?
反対意見を言う時、相手のプライドを傷つけていないのだ。

 

 

相手の意見を叩くと、相手は機会あるごとに反撃を試みる。

つまり敵になるということだ。

 

そして、敵を作る人は出世できない。

その理由は、今の出世は、さまざまな人の意見を参考にして決められるからだ。


そんなとき、かつてプライドを傷つけてしまった相手から反対票を入れられてしまうのだ。

 

このことを、

ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』に書いた。

「出世しぐさ」のすすめでも触れた。

 

 

反対意見の言い方は、なぜかビジネスマナーの本や話し方の本に記載されている。

 

それらの本を読み、最も参考になった例を基に、反対意見の表現方法を考えていきたい。

 

渡辺由佳さんが書いた

好かれる人が絶対にしないモノの言い方

(日本実業出版社)に記載されていた例を参考にしたい。

(線引きは私が行った)

 

 

好かれる人が絶対しないモノの言い方

『好かれる人が絶対にしないモノの言い方』

 

記載例

 

「いまのご提案は○○の点ですばらしいと思います。一方で、コストパフォーマンスを考えると、こちらのやり方があると思うのですが、いかがでしょうか?

 

 

まず、相手の意見(提案)を肯定し、そのうえで自分の意見を伝えようとしていることがわかる。

 

参考にしたいのは、「○○の点で」と、相手のすばらしい点をしっかり示していることだ。

 

ビジネスマナーの本のなかには、単に「良い案」と記載していたり、「興味深く拝聴しました」と書いている本もあるが、

「どこが良いと思ったのか」「どこに興味をもったのか」を示さなければ、相手は肯定されたとは思わない。

 

 

「一方で」という表現は、違った角度から見ればということだ。

 

この言葉を使うことにより、相手の言ったことを肯定したまま、自分の考えを述べようとしていることがわかる。

 

ここを、「しかし」「ただ」で結んでしまうと、結局は相手の言うことに難があることを示すことになる。


言葉ひとつのことかもしれないが、受け手は敏感だ。

 

 

「いかがでしょうか」は相手に検討を促す言葉だ。

 

つまり、紹介した例は、最後の最後まで相手の意見を否定しなかったことになる。

 

相手との関係を良好に保つには、このことがとても大切だ。

 

 

私ならば、この例を、

「いまのご提案は○○の点ですばらしいと思います」

「私はコストパフォーマンスを考えると、こちらのやり方があると思うのですが、いかがでしょうか?」

と表現するだろう。

 

 

紹介した例とどこが違うか?

 

意見を続けて言うのではなく、相手の意見に対するコメントを独立させ、そのことを言い終えたあと、

主語がI(私)のアイメッセージにしたのだ。

 

 

主語がIのアイメッセージ

 

その理由は、相手の意見を聞くとき、とかく反論前提で聞いてしまうからだ。

 

紹介した例を続けて言うと、反論の前置きとして、相手の意見(提案)のよいところを付け足したように見えてしまうことがある。

 

相手からすれば、「結局言いたいのはあなたの意見でしょ」ということになる。

そんなことが露骨だと、相手はカチンと来るのだ。

 

 

自分の意見を言う前置きとして相手の意見にコメントするのではなく、

相手の意見に対するコメントを独立させ、しっかり返す必要があると、考えた。

 

 

コツは、最初から相手の意見をフィードバックする気持ちで聞くことだ。

 

最初から相手の意見をフィードバックする気持ちで聞くと、

不思議なことに、相手の意見のよいところが本当にわかってくる。

 

 

あなたは、「いまのご提案は○○の点ですばらしいと思います」のような言葉は、相手を傷つけないためのマナーと理解しているかもしれない。

私も長い間そう理解してきた。

 

しかし、相手の意見をフィードバックする気持ちで聞くと、自然に出てくる言葉なのだ。

 

 

相手の意見をフィードバックする

 

「私は」を付けたのは、これからの意見は、あくまでも私の意見であるということを明確にしたためだ。

 

というのは、人を傷つけるときは、「あなたは○○だ」などとYOUメッセージになっているからである。

 

 

人はYOUメッセージを感じると、怒り、傷つく。

 

「私は」を付け、アイメッセージであることを明らかにすることにより、

そんな事態に陥ることを未然に避けようと考えたのだ。

 

 

フィードバック+アイメッセージならば、敵を作らない。

この表現をマスターした人が、出世の最終関門を通過する。

 

これも自分の表現力を構成するものなのだ。

 

綾小路 亜也

 

エリート社員に打ち勝つ! あなただけの出世術

フィードバック+アイメッセージで敵を作らない から抜粋

 

 

 

 

 

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