長ソファーで一番偉い人が座る席は真ん中と教わってこなかっただろうか?
今でも、そう考えている人は多い。
じつは、かつては、そう教えられてきた。
そのことを示す記事がある。
(下の画像 左側の図)
金持ち父さんの『マナー』入門」から
みなさんには、改めて、ビジネスマナーの本を見てもらいたい。
今のビジネスマナーの本では、すべてと言ってよいほど、入り口から見て奥の席が上席となっている。
なぜ、ビジネスマナーは変わったのだろうか?
紹介した記事を解説している篠原あかね氏は、その理由を、
「案内されて室内に入る際、身分が上の方から入室することが多いから」と説明している。
つまり、一番役職が高い人が長ソファーの真ん中に座るためには、どこかで二番目に役職が高い人と体を入れ替えなければならない。
それゆえ、スムーズな着席とならないのだ。
篠原氏の説明は、じつに腹に落ちる説明だ。
私は、それに加え、一番役職が高い人の窮屈感が出てしまうからだと考えている。
それよりも、奥の席に座った方が楽なのだ。
しかし、みなさんは、どこか納得感を持てないのではないだろうか?
その理由は、依然として、役職が高い人が長ソファーの真ん中に座る例が多いからだ。
なぜなのだろう?
一つには、その方が「収まり」がよいからだ。
中心軸が定まるからである。
それが、役職が高い人が奥の席に座っていた場合、
その人に視線を合わせるために、頭を向けなければならない。
また、役職が高い人も、部下が発言しているとき、横から聞くような感じになる。
つまり、訪問する側、受ける側とも、真正面を向いた会話にならないということだ。
役職が高い人が長ソファーの真ん中に座っている場合に比し、双方にとって、話しにくく、聞きにくいのだ。
そんなことから、私は、役職が高い人が窮屈になる状態、スムーズな着席という問題はあるものの、役職が高い人が真ん中の席に座るということが、面談の大原則ではないかと考えるのだ。
下の画像を見てもらいたい。
訪問する側、受ける側双方が肘掛け椅子になっている応接室の光景だ。
こんな応接室には、めったに出会わないが、存在する。
こんな応接室の場合、役職の高い人は、迷わず、真ん中の席に座る。
その方が、収まりがよく、面談も引き締まるからだ。
ということは、本来、役職が一番高い人が座る席は、真ん中だということだ。
このことは、接待の席でも物語っている。
接待の席では、ほとんどすべてと言ってよいほど、役職が高い人が真ん中に座っている。
以上のことを考えると、
長ソファーのマナーは、まさに長ソファーに座るから、役職が高い人の座る位置は奥になっているのではと考える。
長ソファーの場合、どうしても、「詰める」という感覚があるからだ。
一番重要なことは、長ソファーに座る位置は、誰が決めているかということだ。
それは、訪問側だ。
訪問側が、役職が一番高い人を真ん中にして座っているならば、それは、訪問側のフォーメーションだ。
それに対して、ビジネスマナーとして合っている、合っていないの問題ではないのだ。
たとえば、訪問の目的が「お願い」だった場合、
おそらく、役職が一番高い人は、窮屈だったとしても、長ソファーの真ん中に座る。
そんなときは、同行者のフォローも必要なはずだ。
奥の席から、視線を横に送り、発言を促す光景はどこかおかしいのだ。
訪問を受ける側からすれば、とても一体となってお願いしているようには見えない。
お詫び訪問する場合も同様だ。
目的に合った座り方も存在するのだ。
ビジネスマナーを考えると、とかくビジネスマナーを中心に、ビジネスが存在しているような錯覚に陥ってしまう。
長ソファーのマナーを考えるときも、スムーズな着席というところに目が行ってしまう。
ビジネスマナーはけっして一律ではない。
長ソファーの奥に役職が高い人が座る場合もあれば、真ん中に座る場合だってある。
どちらが合っているかという問題ではない。
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