2024.11.19更新
情報管理が徹底されているかどうかは、机の上、複合機周辺、ゴミ箱の中を見れば、ひと目でわかる。
そこに、出しっぱなしになっている書類や印刷物があったり、ゴミ箱の中に情報が記載された書類が入っていれば、情報管理ができていない証拠だ。
セキュリティ上、重大な問題があるということだ。
問題は、そんな状態はよくないことを、みんな百も承知しているのに、なぜ改善しないかにある。
それは、「よくないこと」を、なぜよくないのか、具体的に言えないからではないだろうか。
また、書類や印刷物が出しっぱなしになったり、ゴミ箱に捨てられたりしていても、所詮、会社の中での話であり、「そんなことで情報漏えいは起きない」と思っているからではないだろうか。
書類や印刷物が出しっぱなしになっていると、当然ながら書類を見られたり、盗まれたりする。
ただ、出しっぱなしになっていることで、いちばん多く起きる現象は、書類が混じることだ。
その結果、混じった書類を、本来の届け先ではない取引先に届けてしまうといった事故が起きる。
このことを誤配というが、誤FAX、誤メールと同じ形態の事故であり、誤って届けた先が書類を見た時点で情報漏えいになる。
書類が混じる過程を見ると、一時的に正しい届け先の書類が紛失するという現象が生じている。
「書類が見当たらない」「書類をなくした」というときは、たいがい他の書類に混じっている。
つまり、書類が混じることは、紛失と裏表の関係にあるのだ。
このことは、なぜか私が見た限り、情報セキュリティの本や記事に書かれていないが、現場では書類が混じったことによる情報漏えいが多く発生しているので、みなさんには、書類が混じることと紛失はペアになっていると考えてもらいたい。
書類が混じる原因で多いのが印刷物の出しっぱなしである。
これを「放置プリント」と呼ぶことが多い。
このことは、混じるという現象を端的に示しているので、その現象はどういうものなのか少し触れておきたい。
印刷物を出しっぱなしにしていると、あとに印刷した人の印刷物と一緒になってしまう。
ここで混じるという現象が発生する。
次に印刷した人がよく確認もせずに回収すると、混ざった印刷物まで取引先に届けてしまう。
これが事故である。
この事故にはもう一つ原因がある。
最初に印刷した人もよく確認せずに回収したことである。
もし確認したならば、「私の印刷物の一枚、誰か持っていない?」と職場の人に聞いたはずだ。
述べてきたとおり、混じるということは、混ざった書類が一時的に行方不明になるのである。
ゴミ箱に印刷仕損じた書類や不要になった書類を捨てることについては、その結果どうなるのかということが、意外に腹に落ちていない。
だから丸めて捨てればいいと思っている人がいる。
ゴミ箱から顧客情報、人事情報、商品開発情報などの秘密情報を収集して不正利用することを「トラッシング」という。
「誰がそんなことを」を思うかもしれないが、現実に起きている。
また第三者に拾われて悪用されるおそれもある。
ゴミ箱に捨てることは、情報を捨てたことには、けっしてならないのだ。
情報を出しっぱなしにしたり、捨てたりすると、さまざまな情報漏えいに通じてしまうということを、みんなで理解する必要がある。
このさまざまな情報漏えいの形態を、口に出して言えるかどうかというところがポイントだ。
そのうえで、そのような状況を、顧客はぜったいに望んでいないということ、このような状況を続けていくと、会社経営を揺るがす事故がいつ発生してもかしくないことをを、理解し合わなければならない。
いままで、みなさんの職場の環境は、注意したら改善し、しばらく経つと元の状態に戻るということを繰り返してきたのではないだろうか?
それはみんなが腹の底で理解していないからである。
みんなで理解すれば、情報管理は必ず改善する。
綾小路 亜也
⑩ 情報管理がひと目でわかる机上・複合機周辺・ゴミ箱の中 から
※情報セキュリティ時代のビジネスマナーのポイント
①書類や印刷物を出しっぱなしにすると、混入や紛失の危険も生む
②ゴミ箱に捨てることは、情報を捨てたことにはならない
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