「自分の言葉で話す」とは、 自分の情報が入った言葉で話すこと

2024.02.06更新

 

「自分の言葉で話せ」と言われるが、

そもそも「自分の言葉」って何だろう?

それは自分の情報が入った言葉ではないだろうか。

 

 

まず、私たちが考えなくてはならないことは、

「借り物の言葉」についてだ。

 

というのは、私たちが語る言葉のほとんどは、借り物の言葉だからだ。

 

ブログにも、「常識にとらわれない」「正義を振りかざさない」「アウトプット力を高める」

といった言葉がずらりと並ぶ。

 

これらの言葉もブログを書いた人が生み出した言葉ではなく、借り物の言葉だ。

自分の言葉ではないのだ。

 

 

私たちが語る言葉のほとんどは「借り物の言葉」

 

借り物の言葉に人は動かない。

 

そのことを考えていきたい。

 

映画『ザ・ワーズ 盗まれた人生』のなかで、小説を盗作された老人は、盗作した作家に向かって、

「言葉を奪うなら、苦しみを背負え!」と叫ぶ。

 

「苦しみ」は小説を書いた老人の苦しみであり、苦しみが言葉を生み、言葉が文章に、文章が小説になったのだ。

 

言葉にはその人が経験したことが詰まっている。

その人が歩んだ人生そのものといえる。

 

だから、借り物の言葉をいくら使っても、そこには自分の経験がない。

 

自分の経験に裏打ちされていない言葉を使っても、自分を表現したことにはならない。

自分の言葉で話したことにならないのだ。

 

 

画像はAmazonからお借りしました。

 

とはいうものの、自分の言葉で話すことは難しい。

 

ほとんどのビジネスマンは、「構造改革」「イノベーション」「常識にとらわれない発想」「アウトプット」などの言葉を使うことに満足し、そこで終わってしまう。

 

 

私は、自分の言葉を、自分が気づいたこと、わかったこと、知ったことを表現するに置き換えてもよいと思う。

 

仕事を進めてみて、顧客対応をして、こんなことに気づいた、わかったでかまわない。

 

それを表現してみることが大事だ。

 

 

コロナ後の「たった一つの出世の掟」では、

次のような表現を例に挙げた。

 

「この商品説明に顧客はいつも怪訝(けげん)な顔をする」

「いまのやり方にもどかしくなる

 

といったような表現だ。

 

使った言葉自体はすでに存在しているが、

「怪訝な顔」には、怪訝な顔を見た自分がいる。

「顧客は疑わしい視線を送る」といった表現でもいい。

自分が感じたままをストレートに表すのだ。

 

「もどかしくなる」もそこにはやってみて歯がゆくなった自分がいる。体験に基づいた言葉だ。

 

 

体験に基づく言葉には情報がある

 

ところが、私たちはここを、「顧客の理解を得られない」「いまのやり方は非効率」といった表現をしてしまう。

 

その方が洗練された表現かもしれないが、そんな表現をすると前に進まなくなる。

具体的な解決策に結びつかなくなるのだ。

 

「怪訝な顔」なら、「本当なの?」「怪しいよね」と顧客が思っていることが伝わる。

すると、どこを訝しく思ったのかと前に進める。

 

同様に、「もどかしい」と表現されていたならば、イライラした気持ちになったことが伝わる。

そうすると、「どこにイライラしたのか」と前に進める。

 

 

自分の言葉には体験した情報があり、借り物の言葉には体験に基づく情報がない。

 

情報がない言葉では、前に進むことができない。

 

 

私は会社社会のなかで出世した人を見てきた。

 

エリートも出世したが、現場から抜擢された人も多くいた。

現場から抜擢された人には特徴があった。

現場の状況を自分の言葉で話せる人だったということだ。

そこには会社や上の人が知りたい情報があった。

会社は情報を持っている人を抜擢したのだ。

 

綾小路 亜也

 

コロナ後の「たった一つの出世の掟」

借り物でない自分の言葉には情報がある から要約

 

 

 

 

 

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エリートに対抗する表現は? ー 自分しか知らない情報を伝える

 

 

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