会社でFAXの送り方、メールの送り方、どうしてますか?

2024.06.04更新

 

会社でFAXを送るとき、二人で、FAX番号を確認していると思います。
しかし、FAXもメールも、あて先のチェック、あて先と送付物(添付ファイル)の突き合わせが必要です。

FAXとメールの誤送信対策を考えてみましょう。

 

いまだにFAX番号入力時に、番号を押し間違えたという事例が多くあります。

 

その防止策として、あて先の短縮登録を徹底することです。


短縮登録されていない先には送信しないぐらいの運用をすれば、FAXの誤送信は圧縮できます。

 

ただし短縮登録した先は定期的な見直しと登録内容の確認が必要です。

 

 

短縮登録しているときは、ディスプレイに表示されたあて先を確認します

 

しかし、短縮登録を完璧に行ったとしても、FAXの誤送信は一定割合存在します。

 

なぜでしょう?

 

FAX番号はあっていたが、送信文書が違っていたということが多いからです。


そんな事例があることは、日本ネットワークセキュリティが実施した調査報告書にも記載されています。(注)

 

(注)日本ネットワークセキュリティ協会 

「情報セキュリティインシデントに関する調査報告書 ~発生確率編~」2011.3.31より

 

 

「FAX番号はあっていたが、送信文書が違っていた」ということは、どんなケースなのでしょう?

 

一つには、送信文書を取り間違えたということがあります。

 

FAXを依頼した人が、渡す文書を間違えたときなどに生じます。

 

 

もう一つには、文書に記載されたあて先が誤っており、そのあて先に送信してしまったということがあります。

 

他社あてに使用した文書を上書きして利用した際、あて先を直すことを失念したとき、

あて先を選択するフォームになっている文書で、選択間違いしたときなどに生じます。

 

 

このことは何を意味するのでしょうか?

 

FAXを送るときは、送信先と送信物を十分に突き合わさなければならないということです。

 

FAXの送信先と送信文書のあて先の突き合わせはもちろんのこと、

送信文書に記載されたあて先と文書の記載内容の突き合わせも行う必要があるということです。

 

 

 

とはいえ、文書のあて先が間違っていたとき、その間違いを発見することはなかなか難しいことです。

 

文書作成者が送信確認者の一人だったときは、正しい送信先がわかっているので誤りを発見しやすいですが、

送信を依頼されたときはどうしても文書上のあて先を信じて、そのあて先に送信してしまうからです。

 

 

そんな場合でも正しいあて先を見破るコツがあります。

 

それは、文書の件名、文書中に記載されている会社名などの固有名詞に目を通し、

あて先と齟齬がないか確認することです。


ここまでやれば、誤FAXは生じません。

 

 

メールを誤送信する場合の典型例も考えてみましょう。

 

一つはあて先間違いです。

多くはあて先を選択間違いするときに生じます。

 

もう一つは、添付ファイル間違いです。

添付ファイル間違いは、FAXの誤送信の形態の一つである送信文書自体が違っていたというケースと、

きわめて似ています。

 

 

 

ということは、

FAXもメールも、あて先のチェック、あて先と送付物(添付ファイル)との突き合わせが重要であることに違いはないということになります。

 

 

そう考えると、FAXを送信するときに二人で確認しているならば、

メールを社外に送るときも二人で確認する必要があります。


特に添付ファイルに個人情報や重要な情報が含まれているときは不可欠です。

 

 

情報セキュリティの入門書にも、

「社外にメールを送信するときは、必ず仲間に声をかけて2名で『指差し』『声出し』してあて先の確認をする」と記載されている本があります。(注1)

 

この本も、社外へのメール送信は、FAXを送信する場合となんら変わらないと考えています。

この本では、社外にメールするとき、「宛先よし」「発信OK!」と声に出すことをすすめています。

 

 

非常に効果的な方法ですが、

私は、「○○社よし!」と社名などを、添付ファイルを実際に開いてみて、「△△報告書よし!」と文書名を声に出すことをおすすめします。

FAXを送る場合も同様です。

 

なぜならば、その社名、その文書名こそが送る相手、送る書類であり、「識別部分」だからです。(注2)

もちろんマンネリ化を防ぐ狙いもあります。

 

 

(注1)新入社員と学ぶ オフィスの情報セキュリティ入門

(沢海あまね 山田達司 C&R研究所)

 

 

(注2)ヒューマンエラーの専門家である小松原明哲氏は、

「目で見たことを意識にあげるという意味を考え、確実に識別部分を読まなければならない」と述べている。

(『ヒューマンエラー 第3版』(小松原明哲 丸善出版)より)

 

 

FAX、メールの誤送信がなくならないのは、確認の方法が適切でないからです。

 

二人で、送信先と送付物(添付ファイル)のあて先を突き合わせれば、誤送信は防げます。

 

綾小路 亜也

 

 

情報セキュリティ時代のビジネスマナー

⑦ FAXを送るときは二人で確認するのに、なぜメールはしないのか? から

 

 

 

※情報セキュリティ時代のビジネスマナーのポイント 

 

①FAXもメールも社外に送信するときは、二人で確認する

 

②送信先と送付物(添付ファイル)を声に出す

 

③送信先と送付物(添付ファイル)のあて先を突き合わせる

 

 

 

 

関連記事:郵送する時も、2人での確認が必要です

「送った」「受け取ってない」をどう証明するか?

 

 

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