2024.11.21更新
定性評価は数値化して表せない対象への評価だ。だから評価が難しい。評価基準も曖昧だ。しかし自己評価で「程度」を数値化したら、どうなるだろう?
定性評価は曖昧?
評価しやすくなるはずだ。
評価しやすくなるということは、良い評価につながる可能性が高いということだ。
このことを考えないと、年度末の自己評価は次のようになる。
「会社方針を部下に伝達し、徹底しながら組織運営を図った」
「コンプライアンスの重要性を部下に徹底し、指導した」
「他部門との調整を図りながら、業務を遂行した」………
「徹底」「調整」という言葉で、程度を表現したかったのだと思う。
しかし、そんな自己評価に対し、上司は標準以上の評価をするだろうか?
これでは、「程度」の判断の仕様がないのだ。
年度末評価で苦戦する人は、決まってこのような自己評価をしている。
抽象的な表現になっていないか?
『コロナ後の「たった一つの出世の掟」』では、自分が行ったことを、数字で示すことをすすめた。
その心は、事実が数字で示されていると、悪い評価につながらないことを、
長い会社生活のなかで知ったからだ。
それは、上司や会社に判断材料を示すということである。
判断材料が示された答案には、悪い点がつかないのだ。
そのためには、自分が行ったことをシッカリ記録に残すことが大事だ。
行動を記録に残す
記録で残しておくと、定性評価項目も、次のような自己評価になる。
組織運営
・毎週水曜日、課ミーティング実施。会社施策を徹底するとともに課の課題も論議。
課の課題
①残業が多い
「生産性向上打ち合わせ会」実施
月2回実施 チーム責任者○○
②お客さまからの電話による問い合わせが多い
「分析委員会」立ち上げ
月2回実施 チーム責任者△△
コンプライアンス
・月2回実施(第2、第4水曜日) 月別テーマ ………
「お客さまからの苦情分析」
①対応の遅れ6件 ②商品説明不十分7件 ③電話対応8件
「改善委員会」の開催
6/7 9/2 11/3 1/18 2/21 実施
部下指導
・若手営業職の戦力化
①問い合わせマニュアル作成 9/15完成 配布
②課内ブラザー制度の導入
○○職員→ブラザー△△ ✕✕職員→ブラザー□□
③個別指導の実施(第1、第3木曜日)
④同行訪問 ○回実施
(6/7 7/4 8/1 9/22 10/5 11/7 12/16 1/18 2/21 3/5)
どうだろう?
完全に「程度」を表現したわけではないが、これならば「やった事実」がハッキリ見える。
定性評価項目への向かい方と状況が読み取れるのだ。
きっと評価者に訴えるものがある。
こんな答案が提出されたら、高い評価につながることは間違いないだろう。
それは、述べたとおり、多くの人の答案が「会社方針を部下に伝達し、徹底しながら組織運営を図った」「コンプライアンスの重要性を部下に徹底し、指導した」方式だからだ。
ここであなたの答案が大きく際立つ。
考えておきたいことは、定性評価が高い人は、私が示したような答案用紙を実際に提出しているということだ。
その人たちは定性評価で得点を上げるコツを知っている。
定性評価も、行動の量に帰着する。
みなさんは、行動の量を示し、定性評価で大きく得点を稼いでもらいたい。
綾小路 亜也
数字で示せるものがないか考える
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