「自分だけ損な役回りばかりしている」と嘆くビジネスマンは多いが、それは損な役回りは評価されないと思っているからだ。まさに貧乏くじなのだ。
しかしサラリーマンを長く経験した人はそうは捉えない。
「損な役回り」こそ、出世の大きなチャンスということを知っているからだ。
会社は「損な役回り」を引き受けた人の姿をじっと見ている。
いつか「損な役回り」を演じた人に報いたいと考えている。
それが、出世という形で現れることが多いのだ。
職場で損な役回りとは、どんな例が考えられるだろうか?
まず思い浮かぶのは、トラブル対応だ。
未処理事案の整理といったこともある。
いつも注文ばかりつける難しい取引先の担当を仰せつかることもある。
困った部下の指導、教育係を任せられることもある。
たしかにトラブルを解決しても、未処理事案を整理しても、難しい取引先を担当しても、困った部下の指導を行っても、直接的に、会社に売り上げ拡大や業績進展をもたらすわけではない。
会社にプラス効果をもたらさないということは、自分の評価にもつながらない。
だから「損な役回り」と考えるのだ。
「損な役回り」にはプラス効果がない?
しかし、「損な役回り」は会社にとっても、自分にとっても、本当にプラス効果がないのだろうか?
考えなければならないことは、会社は継続していかなければならないということだ。
会社継続という観点から見れば、トラブル対応も、未処理事案の整理も、難しい取引先の担当も、困った部下の指導も、全部必要なのだ。
ということは、「損な役回り」も、立派な会社への貢献業務だということになる。
そして、誰かが必ずやらなければならない仕事である。
実際、会社は「損な役回り」を引き受けてくれた人に、心で感謝しているはずだ。
会社は継続していかなければならない
もう一つ、考えなければならないことは、「損な役回り」は誰でもよかったわけではないということだ。
アイツなら、トラブルを解決してくれる、未処理事案を整理してくれる、難しい取引先への対応ができる、困った部下を再生できると思っているから、指名しているのだ。
また、アイツなら必ず引き受けてくれるといった確信もあったはずだ。
そんなことを考えると、「損な役回り」を快く引き受け、その課題をやり遂げた人を、会社がどう思うかは明らかだ。
報いを考えるということである。
綾小路 亜也
会社は「損な役回り」を演じている人をじっと見ている
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