『思考は現実化する』は自己啓発本の原点と言われている。
実際、この本に書かれていることを内容にした自己啓発本は多い。
代表的なものは、「願望を紙に書く」だ。
しかし、これらの自己啓発本が見落としている金言も、『思考は現実化する』には多く存在する。
ここでは、ビジネスマンが目を背けがちな「現実」を示した金言を紹介したい。
そこには、願望を実現する厳しい姿がある。
『思考は現実化する』
●賢明にリーダーに仕える者こそ次のリーダーになる
賢明にリーダーに従うことのできる部下が、最も早くリーダーに昇進することができるのだ。
賢明な部下だけが、そのリーダーから知識を得る機会があるからである。
(第7章 体系的な行動計画を立てる から)
・いまの時代、「仕える」「従う」という言葉に抵抗感をもつ人は多い。
世の出世本もそんなことを察知してか、「仕える」「従う」という言葉を避けているかのようだ。
しかし、どんな大企業のトップでも、従属者の時代があったはずだ。
著者はこの宿命に真向かいし、どんな人がリーダーになったかを示した。
現実を直視すれば、述べられているような人がリーダーのポストについていったのではないだろうか?
注意したいのは、「懸命」ではなく、「賢明」になっていることだ。
世間は、その人の「知識」に対して報酬を支払っているのではない。
その人が知識に基づいて何かをやってくれたとき、あるいは知識に基づいて他人に何かをやらせたときに報酬を支払うものなのだ。
(第7章 体系的な行動計画を立てる リーダーが失敗する10大原則 から)
・リーダーに対して書かれていることに着目してもらいたい。
会社社会には、「なぜ自分は評価されないのか?」と嘆くリーダーが多くいる。
しかし、その理由は自分ではなかなかわからない。
そんなとき、自分は「何をやったのか」「何をやらせたのか」と考えてみることだ。
きっと、うなずけるものがある。
リーダーといえば、とかく「リーダーのあり方」に重点が置かれる。
そのような本は数限りなく存在し、研修でもお決まりのコースだ。
「リーダーのあり方」を考えることは大事だが、現実の評価は「何をやったのか」「何をやらせたのか」で決まるのだ。
誰もが当てにできる幸運があるとしたら、それは自分がつくり出す幸運だけである。
それも、忍耐力があって初めて手にすることができるものだ。
(第9章 忍耐力を身につける から)
・「当てにできる幸運」という言葉に注目いただきたい。
いま、幸運論が流行りだ。
行動すれば、人と接触すれば、幸運が訪れるかのような感覚になる。
しかし、それは「訪れる幸運」だ。
行動、人と接触すれば、訪れる幸運の確率は上がるだろう。
だが、それはどこまで行っても、訪れる幸運である。
訪れないかもしれないし、それこそ運によって左右されるということだ。
成功者とそうでない人のいちばんの違いは、幸運を自分で作り出したか、それとも訪れる幸運を待っていたかの差ではないかと思わせる内容だ。
実際、願望をあきらめず、努力を続けた人が、幸運を手にしたに違いない。ー 著者はそのことを「忍耐力」と呼んでいる。
(本書に付属する「アクション・マニュアル」では、「幸運とは、苦労の報いとしてようやく手に入れることのできるもの」と解説している)
報酬以上の仕事をしてきた人は報酬以下の仕事しかしていない人よりも高い地位につき、高い報酬を得ている。
(第11章 モチベーションを生み出す魔法のアイデア から)
・当たり前のように感じるかもしれないが、半世紀以上にわたる研究の末に、著者が至った結論だ。
言葉の意味は重い。
出世する人と、そうでない人との差は、さまざまなことが言われているが、きわめて単純なのだ。
著者は「おべんちゃらやゴマすりによって昇進することがあったとしても、もっとすごいゴマすり人間が現れて蹴落とされるかもしれない」と言う。
おべんちゃらやゴマすりが王道であるはずがないのだ。
私たちはとかく大原則のようなものを避けて手段で勝負しようとするが、どこまで行っても手段は手段であって潮流に抗うことはできない。
「アクション・マニュアル」を含め612ページにもなる大著からの、極々一部の抜粋にすぎないが、私たちが真向かいしようとしない「現実」があったのではないだろうか?
いずれも厳しい現実だ。
成功とは現実の姿だからだ。
日の出(撮影場所:熱海)
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