2023.12.04更新
私たちは、万人に共通した成功法則のようなものにこだわる。
しかし、実際には出世するタイプは企業ごとに異なる。
社風が存在するからだ。
それでは、社風とは何だろう?
著者はその企業が成功を形成していった思考・行動パターンだと言う。
本は、大学を卒業して30年を経過したクラス会での次のような会話から始まる。
「お前がこんなに偉くなるとは思わなかったよ」
「まあ、社風に合っていたんだろうな」
たしかに、サラリーマンは、サラリーマン人生後半ともなると、出世は「社風」に合っていたか、どうかに大きく影響されていることを肌身で感じ取るのだ。
「社風」は「組織において共通の価値観の背景にありながら、言葉で表現できないもの」(本より引用)だが、それだけでは正体が見えて来ない。
「社風」の正体は何だろう?
著者は、
現在生き残っている会社は、結果的に正しい判断を続けたということなのだ。
このようにさまざまな環境のなかで実現した「成功体験」の集合体、それが社風なのだ。
成功の際のエッセンスが無意識のうちに抽出され、長い年月を経て経験則として抽象化されたのだ。
と述べる。
少しわかりにくいかもしれない。
他のページの記載内容から、補足しておきたい。
その会社が、現在生き残っているということは、過去の成功体験の蓄積があったからである。
そこには共通する思考・行動パターンが存在した。
この思考・高度パターンが社風なのだ。
それぞれの企業を取り巻く環境は異なる。
著者は社風を決める三つの要因 として
①ビジネスモデルを規定する古曲との距離
②資本形態(=株主は誰か)
③会社の歴史
を示したが、企業を存在させる要素もまた異なるということだ。
だから社風は企業ごとに存在する。
企業はその企業の成功体験の蓄積である社風を大事にする。
それゆえ社風に合致した人を高く評価する。
これが企業ごとに出世するタイプが異なる理由だ。
言ってみれば当たり前のことだが、私たちはこのことになかなか気づかない。
万人に共通した成功法則のようなものにこだわる。
ビジネス書の影響だろうか?
社風を意識すると、出世しやすい体質になることは事実だ。
拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』でも、「本社言葉から会社が好む人を知る」「人事部言葉を知り、会社と同一目線に立つ」「本社と共通言語で話す」「会社が好むタイプを意識する」という見出しを立てている。
会社が好むタイプを知ることが、出世に近づくことを述べたかったからだ。
目次
第1章 日本の人事は社風で決まる
第2章 社風を決める三つの要因
第3章 社風はこうして会社を支配する
第4章 社風と人事制度
第5章 社風と採用
第6章 社風にどう対応するか
◆新百合ヶ丘総合研究所の出世本四部作
こっそり読まれ続けています
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