ぼくね もっと おかあさんのこと だいすきだよ。
おかあさんは「はやく おきなさい! また ねぼうでしょ」っていうけれど…
おかあさんは「はやく かおあらって!」っていうけれど…
おかあさんは「ぐずぐずしないではやくきがえて! おくれちゃうでしょ」っていうけれど…
おかあさんは「ぼろぼろこぼさない! なんどいえばわかるの はやく たべなさい!」っていうけれど…
おかあさんは「はやくはやく! いそぎなさい! おくれちゃうでしょ」っておこっていうけれど…
「こんなにどろだらけにして! せんたくもの たいへんでしょ!」っておかあさんはいうけれど…
おかあさんは「もう なにやってるの! そんなに たくさん もてないでしょ! だめねー!」っていうけれど…
おかあさんは「いいかげんにしなさい! ゲームやマンガばっかり。すぐに おふろに はいりなさい!」っていうけれど…
おかあさんは「はやく ねなさい! なんじだと おもっているの! しようがない こね!」っていうけれど…
『おかあさんだいすきだよ』という絵本があります。
本の中に、上の子供の思いと、〇〇言ってくれたら、もっと大好きなおかあさんがいます。
子供は、おかあさんのことが好きで好きでたまりません。
だけど、もっと、もっと、おかあさんのことを好きになろうとしているのです。驚きですよね!
『おかあさんだいすきだよ』も、エッセイ『浅草のおかあさん』の原点になった本です。
『浅草のおかあさん』は、子供といっても、幼稚園~大人になるまでの子供を対象にしていますが、「子供たちはおかあさんのなにが記憶に残ったのか」をテーマにしています。
このテーマの裏には、「こういうことをしてもらったら、もっと大好きなおかあさん」がいます。
『浅草のおかあさん』は実在の人物ですが、子供たちが口では言えないものを知っていた人かもしれません。
浅草に「浅草のおかあさん」と呼ばれた女性がいました。