2025.12.11更新

会社で「専門性を身につける」とは、どんなことを言うのか、一緒に考えていきましょう。
1.職務上得られる専門性
「職務上求められる専門性」については、あなたも評価シートで目にしているはずです。
そこには、「職務上求められる専門的知識や技能を保有し、それらを実際の業務のなかで発揮している」などと記載された評価項目があるからです。
その意味では、「職務上求められる専門的知識や技能」ということになりますが、ビジネス書のなかには、それらを有し、業務に活かすことを、「スペシャリティ」と呼んでいる本があります。
(『人事の超プロが明かす評価基準』西尾 太 三笠書房参照)
また、この評価項目を「専門性」とうたっている企業も多くあります。
考えなければならないことは、日本の企業の多くは、人事、経理、総務、営業、開発といった職能別組織をとっていることです。
つまり同じ専門知識やノウハウをもった人ごとに組織は分化し、業務を行っているということです。
その観点で考えると、今の業務に励めば、励むほど、その分野での専門性を身につけることになります。
会社では、よく、「あの人は人事畑出身」などと言いますよね。
それは、そこでの経験が長いからです。
同時に、人事に関する専門知識を有しているから、そう呼ぶのです。
専門性を難しく考えると、先に進めなくなります。
「専門性を高める」という言葉しか、頭に浮かばなくなるからです。
現在の職務は、立派に専門性をもっています。
まず、そのことに自信を持つことです。
ただし、ここでの専門性は、社内における専門性であることは押さえておく必要があります。
今の職務は、専門性を持っている
2.社外でも通用する専門性
職務上、得られた専門性が、社外でも通じる場合があります。
専門性が深化した場合です。
社外で通じるかどうかは、その専門性を外部の企業などが評価し、報酬を支払ってくれるかどうかです。
また起業した場合は、その専門性で食べていけるかということです。
『コロナ後の「たった一つの出世の掟」』では、その専門性を「転職、起業する際にも活きる専門性」と呼んでいます。
注意しなければならないことは、この専門性を判断するのは、あくまでも外部の企業や市場だということです。
だから、専門性を持っていれば、すぐに転職できたり、起業し食べていけるということではないのです。
その意味では、技術的な資格や、職務に関連する資格を取得し、自分が培った専門性を裏づけていくことは、有効な手段になります。
しかし、外部の企業などが、専門性を持った人材を求めていることはたしかです。
その道で食べていけるか

3.キャリア選択の一つとしての専門性
会社社会では各自の生き方といったものが存在します。
入社以来、一貫して専門分野で活躍している人もいれば、一定年齢に達したとき、出世という階段を上るのではなく、特定した分野を歩む人もいます。
また役職定年や定年を迎えた人が、それまでに身につけたものを基に専門的業務につくこともあります。
専門性を身につけ、活躍している人は、「エキスパート職」と呼ばれています。
2021年、三井物産が管理職に昇進した後も専門分野でキャリアを歩み続ける「エキスパート職」の導入を発表し注目を集めました。
しかし、「エキスパート職」にはさまざまな形があることは、押さえておく必要があります。
ビジネス書を読むと、これらがごちゃ混ぜに例示されているような気がしてなりません。
また、この専門性が何か会社社会を生き延びる術(すべ)のように見えてしまいます。
そうではないのです。
キャリア選択の一つとしての専門性なのです。
今後、自分の生き方に合った専門性を身につける人が、増えてくると思います。
綾小路 亜也
ビジネスマンを悩ます会社社会の「専門性」 から抜粋
それぞれのキャリアがある

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