10月異動はなぜ起きる? ー 異動者に有利か、不利か

2024.04.05更新

 

4月に人事異動が多いのは、多くの企業が3月決算にしているからだ。
ところが、3月決算企業でも、10月に定期人事異動を実施していることが多い。
10月異動した人は、なぜ10月だったのか?

 

 

10月異動は有利なのか、不利なのか。

 

 

1.なぜ10月異動なのか?

なぜ10月異動となったのだろう?

 

それには、前職場の状況と、着任した職場の状況が大きく関係している。

 

4月の人事異動で、組織の長が交替したり、他の職員が異動した場合、組織の事情を知っている人を残さなければならない。

総入れ替えというわけにはいかないのだ。

それでは組織運営に支障をきたす。

 

そして、新体制で半年運営してみて、4月に異動させられなかった人を転出させる。

そんな背景が10月異動にはある。

 

 

受け入れ側に原因があることも多い。

 

組織に欠員が生じたり、現体制では運営が困難なとき、救世主を求めることがある。

そんな状況が受け入れ側にあった場合、4月異動しなかった人は元々異動候補者だったことから、下期のスタート月である10月に転出する。

 

10月異動は、4月異動の補完的要素もあるのだ。

 

 

10月異動は職場の状況を考慮した異動だ

2.10月異動した人は不利なのか?

まず挙げられるのは、10月異動した人は、職場の施策立案に立ち会っていないということだ。

 

施策は年度当初の4月に決められるからだ。

それゆえ施策の背景も経緯も知らない。

着任したときは、組織はひたすら施策の実行に走っている。

施策内容をよく咀嚼できないまま、職場の人に追いつかなければならない。

このことが、たいへんなのだ。

 

 

もう一つは、カレンダーとの戦いを余儀なくされるということだ。

10月着任ということは、年の瀬が迫っているということだ。

その先には、年度末がある。

年度末には評価を受けなければならない。

 

そんな中、自分は、まだ職場にも、職場の人にも、取引先にも馴染んでいない。

業務内容も理解したとは言い難い。

 

そんな焦りが10月異動者にはある。

 

 

走っている電車に飛び乗る感覚。それが10月異動だ。

 

3.10月異動で有利なことは?

10月異動は、たいへんで、不利のように見えるが、そうとも言えない部分もある。

 

次年度のスタートを考えたとき、スタートを切りやすいのだ。

 

新年度、新たな職場で一からスタートというのもよいかもしれないが、

10月異動者には6ヶ月間の蓄積がある。

半年間といえども、その意味は大きい。

職場の状況を知ったことから、新年度の施策が入りやすく、現実味を帯びてくるのだ。

その結果、よいスタートを、いち早く切れる。

 

 

じつは、私も2回、10月異動を経験した。

その際、実感したことがある。

前任者がともに優秀だったということだ。

2人とも重要な事案を担当していた。

 

2人は重要事案を担当し、組織運営上欠くことができないから、10月まで待ってもらったのだと思う。

 

 

10月異動にはそんな要素もあるのだ。

そして、そんな人が務めたポストは悪いはずはない。

 

重要なポストにつくチャンスも10月異動にはある。

 

綾小路 亜也

 

 

10月異動者は次年度好スタートを切れる

 

 

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