2024.09.06更新
今、盛んに「尖った人」がすすめられていますが、「尖った人」はかつて出世した人です。そんな社員には往々にして性格的に難がありました。
尖った人は嫌われることも多かったのです。
会社社会の「尖ってる人」の意味と特徴を考えていきましょう。
「尖る」は「他よりも突出している」ことです。
会社社会でいえば、ある分野で突出しているということです。
そんな社員は、かつてゴロゴロいました。
たとえば、「営業をやらせたら、アイツにはかなわない」「アイツの企画はピカイチ」「得意先対応ならアイツの右に出る者はいない」といった社員でした。
そんな社員には往々にして、協調性がない、自己主張が強いなど難がありました。
尖ってる人の心理は「自分ありき」だったのです。自己中心的だということです。
そのため嫌われることも多かったのです。
しかし、それでも出世できました。
昇進判断がもっぱら上司や会社によって決められていたからです。
「多少難があるかもしれないが、アイツにやらせてみるか」という判断で済んだのです。
かつて会社社会には「尖った人」がゴロゴロいた
今は誰からも賛成票をもらえる「まるい人」が出世しています。
それは、今の出世は上司だけの判断だけでは決まらないからです。
その人を取り囲むみんながどう思うかが大事なのです。
今の出世する人について、『「出世しぐさ」のすすめ』で次のように述べました。
出世は、組織内部の力学によって生まれる。
その人を、『想起させるもの』が組織内でじわりじわりと浸透し、押し出すように生まれた力が出世である。
……
彼らが昇進選考の場に立ったとき、反対票を投じる人は誰もいなかった。
反対票を投じる人がいなかったことが、彼らを出世させた。
そう、今の出世では、反対票を投じられない、すなわち嫌われないということがきわめて大事なのです。
投票者は、職場の人、部下、関係部署の人、会議で一緒になった人です。
今の出世はこれらの人の意見を聞いて決められます。
いわば衆議院議員選挙と一緒に行われる国民審査的な投票です。
だから、尖っていること自体は認めるが、「ちょっと…」と嫌われる人は出世できません。
今の出世は、国民審査的投票で決まる
では、「まるい人」で出世した人に尖った部分がなかったかといえば、そうではありません。
やはり尖った部分があったのです。
だた、尖り方が違ったのです。
その尖り方は、上のポストにつくのに、
みんなが納得する尖り方だったのです。
それは、「上のポストにつくのは、やはりアイツだよな」「あのポストは、アイツしかいないよな」といった、みんなが自然に思うような尖り方です。
私たちは「尖る」というと、とかく他の人の追随を許さないようなスペシャリティや際立った能力をイメージします。
それは間違いではありませんが、その姿が前面に強く出ると、出世に苦労します。
みんなの自然な同意が得られないからです。
それが現実です。
ここを、ポストへの必然性で「尖る」と考えると、大きく出世の道は拓けます。
そう考えると、妙に、自分をアピールしたり、自分の能力をひけらかすこともありません。
それができるのが、「まるい」出世する人です。
今の時代、ポストへの必然性で「尖る」ことが出世には必要なのです。
綾小路 亜也
ポストへの必然性については、
『コロナ後の「たった一つの出世の掟」』を参考にしてください。
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