2024.11.21更新
上司への報告を、結論から話し、はまってしまう部下は多くいます。上司への口頭での報告の仕方は、結論からではなく、件名から話すことです。
「結論から話せ」と言われているが
すると上司は心の準備ができます。
件名から話せば、報告が苦手な人でもすんなりと切り出せます。
報告には、あらかじめ報告する内容が、報告する側と受ける側とで共有されているケースと、共有されていないケースがあります。
共有されているケースは、上司から「あの件、どうなった?」と言われたときや、会議などで報告のテーマが決められているときです。
そんなケースは、結論から話しても構いません。
共有されていないケースは、あることについて初めて報告するケースです。
トラブルが発生したこと、自分の部下のことを報告するケース、売り上げ不振を報告するケースなどです。
あることについて初めて報告するときは、多くはいい報告ではありません。
そんなケースのときは、結論から話さない方がよいのです。
報告には2つのパターンがある
実際に、結論から話すと、どんな報告になるのか考えてみたいと思います。
こんな報告になるはずです。
「○○商事の契約を他社に取られました」
「部下の△△が、会社をやめると言っています」
「今月、売り上げはいきません」
どうでしょう?
報告を受けた側は「なんだって!」と叫ぶのではないでしょうか。
上司の部屋から怒鳴り声が聞こえるのは、たいがいこんなケースです。
結論から話すと、はまってしまうケースがある
しかし、件名から話すと、報告を受ける側の反応は違ってきます。
「○○商事の件ですが」
「部下の件ですが」
「今月の売り上げの件ですが」
と切り出すと、おそらく上司は「どうした?」と聞くはずです。
そして、上司の脳裏にはその件名について、さまざまなことが頭を駆け巡ります。
(○○商事の件はオレも心配していたんだ。先日、○○商事を訪問したとき、同業者のような人を見かけた。やはり、その件なんだ……)
(△△君とこの間すれ違ったが、元気がなさそうだったからな……)
(売り上げ速報を見て、ずいぶん進捗が悪いと思っていたが、やはりその件なんだ……)
件名を言われると、報告を受ける側は一瞬のうちに、さまざまなことが脳裏をよぎるのです。
これが心の準備です。
件名を言われと、報告を受ける側は、報告の内容に歩み寄ってくるのです。
不思議なことに、「できる社員」が報告して怒られたという話は聞きません。
「できる社員」は、あることについて初めて報告する場合は、件名から話し、相手に心の準備を与えてから報告しているからです。
綾小路 亜也
㉑ 「できる社員」は結論から話すのではなく件名から話す から抜粋
件名から入ると、上司は心の準備ができる
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