2023.12.28更新
部下はやがて上司と同じタイプのリーダーになる。
このことにはプラス面とマイナス面がある。
プラス面は、有能な上司の成果をつくり出す考え方、行動を学ぶことで自分も有能なリーダーになれることだ。
マイナス面は、自分も上司の限界枠に入ってしまうことだ。
そのためにリーダーより先に進めない人が多い。
担当者時代、リーダーの存在はとてつもなく大きいはずだ。
特に有能な上司に仕えた場合、成果をつくり出す考え方、行動に感心し、憧れのようなものを抱くことさえある。
そして自分も上司と同じようになりたいと思う。
上司の考え方や行動を真似た効果はすぐに現れる。
まず成果が出るようになる。
成果が重なれば、有能と認められる。
有能と認められたことで、リーダーに昇進する。
こうして上司と同じようなタイプのリーダーが誕生する。
実際、このような形でリーダーに昇進した人は多い。
リーダーになるまでは、それでよかった。
問題はその先だ。
リーダーより先に進むとなると、成果をあげたやり方が問われる。
上の立場になっても、そのやり方が通用するかということだ。
上の地位につくということは、より広い組織を任されることだ。より広い組織を任せられるということは、さまざまな人を管轄しなければならないということである。
ここで、そんなさまざまな人に通用するやり方かどうかが問われるのだ。
会社はこのことを表立っては言わない。
しかし広い組織を任せるにあたって、必ず考えることだ。
そして、ここで多くの人がふるいにかけられている。
冷静に考えれば、尊敬した上司の考え方、行動には特徴があったかもしれない。
それが上司の限界だったのかもしれない……。
重要なことは、何も考えなければ、自然法則が作用するかのように上司のコピーになるということだ。
ということは、きれいごとを言えば、尊敬する上司の100%コピーになるのではなく、その考え方、行動が本当に最適なものか検証するということだ。だが、現実にはなかなか難しいに違いない。
そんなとき、尊敬する上司がその後どのような道を歩んだかということは判断材料になる。
もしその上司が上へ進めなかったというならば、上に進めない理由があったということだ。
その理由を自分なりに考えてみることが大事だ。
上司のコピーとなった自分にも当てはまるからである。
考えなければ、同じ理由で引っかかる。
思い切ったことを言えば、上司のコピーになった人は最終的な役職まで似ることが多い。
上司の限界枠に自分も入ってしまうのだ。
この限界枠は、考え方や行動の限界枠でもあり、役職の限界枠でもある。
いま述べたことは、どのビジネス書にも書かれていないはずだ。
出世を考えるとき、最難度の課題と言える。
「上司のコピーになっていないか」を考えることが、リーダーより先の道に通じる。
綾小路 亜也
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