2024.04.24更新
「口下手だから」と出世をあきらめている人は多い。
しかし、口下手でも出世した人は星の数ほどいる。
「口が上手い」は出世の決定的な要素ではないのだ。
それは、口が上手いことと、情報がある言葉を言うとは、まったく異なるからである。
情報がある言葉は結果につながる。
出世する人は情報を伝える人だ。
考えてみれば、いくら言葉巧みでも、売上が伸びるわけでもないし、目標を達成するわけでもない。
それは言い表し方が上手いというに過ぎない。
結果をもたらすわけではないということだ。
しかし、私たちはそうは考えない。
言葉使いが上手い人、言葉選びのセンスがある人、すなわち「言い回し」の上手い人を見て、「優秀」と判断してしまう。
そんな人に出会うと「この人には勝てない」と思ってしまうのだ。
私たちがエリートに引け目を感じてしまうのは、こんなところに原因がありそうだ。
そして、そう感じてしまうと、絶対に言葉巧みな人に勝てない。
では、結果をもたらす言葉とは、どんな言葉だろうか?
それは「現場」の情報が表われた言葉だ。
お客さまの反応、従業員の姿などだ。
お客さまの反応を言葉にすれば、売上拡大につながる。
従業真の姿を言葉にすれば、業務改善にも従業員のモチベーションアップにもつながる。
つまり、結果につながるということである。
まさに「現場に解あり」だ。
「現場」の情報が大事
新商品の反応を次のような言葉にした。
ご年配の人はご自身で操作を確認すると、お買い求めいただけることが多いです。
一方、若いご夫婦は商品の特徴などを店員にきき、納得されているようですが、結局、「検討します」と帰られます。
そんなことから、年代別に見た売り上げ構成は、50歳以上の方が2/3を占めています。
この言葉から、新商品がどの世代に刺さったかわかる。
売り方も課題も見えてくる。
つまり結果をもたらす言葉なのだ。
残業問題の改善の取り組む営業店の姿を次のような言葉にした。
朝礼時にその日の司会者が「今日は全員6時までに退社しよう」と呼び掛けています。
17時になったら、〇〇君と△△さんがみんなの席を回り、早帰りを促しています。
驚いたのは朝礼後、〇〇君が中心になって、みんなにその日の予定や問題などを聞き出していることです。
嬉しいことは、みんなの顔が明るくなったことです。いちばん暗い顔をしていた××さんなどは私に冗談まで言うようになりました。
営業店の現況が読み取れるのではないだろうか?
また残業対策にはどんなことが効果的かもわかると思う。
これも結果をもたらす言葉なのだ。
『コロナ後の「たった一つの出世の掟」』では、
次のような言葉を挙げた。
「この商品説明に顧客はいつも怪訝(けげん)な顔をする」
「いまのやり方にもどかしくなる」
やはり現場の状況が読み取れるのではないだろうか。
現場の状況を言葉にする
どうだろう?
言い回しが上手いことと、情報がある言葉を言うとは、まったく異なるということを、おわかりいただけたかと思う。
情報がある言葉とは、体験に基づく言葉だ。
だから上手く話そうと思うより、実体験に基づく情報を話すのだ。
するとその言葉は結果につながる。
企業はたえず結果を求めている。
上手い言葉を求めているわけではない。
結果につながる言葉を言う人は、貴重な存在になる。
そんな人が大事にされるのは当然のことだ。
ここに口下手でも、出世する大元がある。
綾小路 亜也
結果につながる言葉を言う
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