2024.10.01更新
「上手い言葉が出てこない」と悩んでいませんか? 口下手な人は言い回しにこだわらず、体験に基づく情報を言うことです。
すると、周りの反応は違ってきます。
体験に基づく情報は改善につながるからです。
結果に結びつくのです。
考えてみれば、いくら言葉巧みでも、売上が伸びるわけでもありませんし、目標を達成するわけでもありません。
それは言い表し方が上手いというに過ぎないのです。
結果をもたらすわけではないということです。
しかし、私たちはそうは考えません。
言葉使いが上手い人、言葉選びのセンスがある人、すなわち「言い回し」の上手い人を見て、「優秀」と判断してしまいます。
そんな人に出会うと「この人には勝てない」と思ってしまうのです。
そう感じてしまうと、絶対に言葉巧みな人に勝てません。
私たちがエリートに引け目を感じてしまうのは、こんなところに原因があります。
では、結果をもたらす言葉とは、どんな言葉でしょう?
それは「現場」の情報が表われた言葉です。
お客さまの反応、従業員の姿などです。
お客さまの反応を言葉にすれば、売上拡大につながります。
従業真の姿を言葉にすれば、業務改善にも従業員のモチベーションアップにもつながります。
結果につながるということです。
まさに「現場に解あり」なのです。
「現場」の情報が大事
『エリート社員に打ち勝つ! あなただけの出世術』では、新商品の反応を次のような言葉にしました。
ご年配の人はご自身で操作を確認すると、お買い求めいただけることが多いです。
一方、若いご夫婦は商品の特徴などを店員にきき、納得されているようですが、結局、「検討します」と帰られます。
そんなことから、年代別に見た売り上げ構成は、50歳以上の方が2/3を占めています。
この言葉から、新商品がどの世代に刺さったかわかります。
売り方も課題も見えてきます。
つまり結果をもたらす言葉なのです。
残業問題の改善の取り組む営業店の姿を次のような言葉にしました。
朝礼時にその日の司会者が「今日は全員6時までに退社しよう」と呼び掛けています。
17時になったら、〇〇君と△△さんがみんなの席を回り、早帰りを促しています。
驚いたのは朝礼後、〇〇君が中心になって、みんなにその日の予定や問題などを聞き出していることです。
嬉しいことは、みんなの顔が明るくなったことです。いちばん暗い顔をしていた××さんなどは私に冗談まで言うようになりました。
営業店の現況が読み取れるのではないでしょうか?
また残業対策にはどんなことが効果的かもわかると思います。
これも結果をもたらす言葉なのです。
『コロナ後の「たった一つの出世の掟」』では、次のような言葉を取りあげました。
「この商品説明に顧客はいつも怪訝(けげん)な顔をする」
「いまのやり方にもどかしくなる」
やはり現場の状況が読み取れるのではないでしょうか。
現場の状況を言葉にする
どうでしょう?
言い回しが上手いことと、情報がある言葉を言うとは、まったく異なるということを、おわかりいただけたかと思います。
情報がある言葉とは、体験に基づく言葉です。
だから上手く話そうと思うより、実体験に基づく情報を話すのです。
するとその言葉は結果につながります。
企業はたえず結果を求めています。
上手い言葉を求めているわけではないのです。
結果につながる言葉を言う人は、貴重な存在になります。
そんな人が大事にされるのは当然なのです。
ここに口下手でも、出世する大元があります。
綾小路 亜也
結果につながる言葉を言う
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