2024.09.18更新
言葉巧みに話すエリートを見て、「とても勝てない」と思う。表現力に圧倒されるのだ。エリートたちの鼻を明かすには、どんな表現をすればよいだろう?
言葉巧みなエリートに勝つ表現力は?
「あっと言わせる」方法がある。
『エリート社員に打ち勝つ! あなただけの出世術』のなかで、次のように説明した。
自分しか知らない情報を話せば、他者との「違い」が必ず生まれる。
そのためには、最初から「自分しか知らない情報を話す」という気持ちになるのも一法だ。
だが、自分しか知らない情報を話すのは意外に難しい。
ほとんどの場合、人も知っていることを話してしまう。
このジレンマを乗り越えるために、「自分しか知らない情報を伝える力が表現力」と考えてみることが必要なのだ。
具体例を交え考えていこう。
新商品が発売になったとき、現場の人は本社から新商品の反響についてきかれること多い。
こんなときも現場の人は「好評です」、あるいは「反応が薄いです」と答えてしまう。
好評かそうでないかは、店の売上を見ればすぐにわかることだ。
「好評です」「反応が薄いです」には、現場にいて自分しか知らないことがまったく含まれていない。
このように答えられないだろうか?
ご年配の人はご自身で操作を確認すると、お買い求めいただけることが多いです。
一方、若いご夫婦は商品の特徴などを店員にきき、納得されているようですが、結局、「検討します」と帰られます。
そんなことから、年代別に見た売り上げ構成は、50歳以上の方が2/3を占めています。
現場でしかわからない情報がある
このことは、現場にいる人にしかわからないことだ。
こうした話を聞くと、新商品がユーザーにどう受けとめられているかわかる。
新商品は「つかいやすさ」をアピールポイントにしたが、そのことが一定以上の年齢の人に刺さったのではないか。操作パネルの表示を見やすくしたことも功を奏したのではないか。一方、若い夫婦が購入に踏み切れないのは価格ではないだろうか。
こんなことが見えてくる。
その場にいる人にしかわからない情報は貴重なヒントを与えるのだ。
会議でも、自分しか知らない情報を伝えることはむずかしい。
私はサラリーマン時代、営業部門に長く所属してきたが、会議できかれることが多かったのは、用紙類やシステムなどの使い勝手についてだった。
特にフォームやシステムが変更されたときは必ずといってよいほど質問された。
そんなときも、同席していた営業部門のリーダーの多くは、単に「いいです」と答えてしまう。
なぜ現場の人は、自分が目にしたことや知ったことを、そのまま話さないのだろうか?
その原因を、現場の人は本社の人に遠慮してしまうからだと私は思い続けてきた。
私自身にもそんな傾向があったからだ。
しかし、もう一つ原因があることに気づいた。
現場の人は表現しづらいものを避けてしまうということだ。
自分が知ったことを表現することを面倒に思ってしまうのだ。
そう考えると、「好評です」「反応が薄いです」「いいです」といった答えが見えてくる。
現場の人には、ぜひここを乗り越えてもらいたい。
そのためには、丁寧なインプットを心掛けることだ。
観察力を鋭くし、自分が見たり、聞いたり、感じ取ったものを、そのまま話すのだ。
一番大切なことは、自分が知ったことをとにかく表現してみることだ。
話し方の本に書かれていることを全部捨てても、まず、このことをやり遂げてもらいたい。
話し方にこだわっていると、自分の口で表現することを躊躇してしまう。
その結果が、「好評です」「反応が薄いです」「いいです」という答えだ。
会社社会で出世した人のこともお話ししておきたい。
現場から抜擢される人は、自分が知った情報を表現できた人だったということだ。
表現できた意見は、会社にとって、とても新鮮で有益だったからだ。
綾小路 亜也
自分が知った情報を表現できる人は抜擢される
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