出世ではポストを争うときもある。
ポストを争うということは、複数の候補者がいて、会社は決め切れないでいるということだ。
決め切れないのは、それぞれの候補者に一長一短があり、決定的要素を見つけられないからである。
こうしたケースでは、結局は社内でよく名が知られた候補者が選ばれることが多い。
名が知られた候補者はトップや役員も知っており無難だからだ。
つまりエリート優位になるということである。
そうは問屋が卸さないというのが、これからの説明だ。
ポストを争ったとき、自分を推薦してくれた人への依頼を強化する、さらに上の人に接触を図るといったことを書いている出世本がある。
これらは有効な手段ではあるが、そこには決定を促す要素が必要だ。
ここが曖昧だと、有効な支援に結びつかない。
あなたにすすめたいのは、ポストを争ったとき、ポストに就きたい部署の未来を語ることだ。
エドガー・H・シャイン博士の『キャリア・サバイバル』(白桃書房)をヒントに、私の経験を織り込み、出した結論である。
本のタイトルにサバイバルとあるのは、「今の職務のなかでの役割を変化の動態の中に把握できていないと、サバイバルできない(生き残っていけない)」ためだ。
役割は、利害関係者の期待により変わる。
ところが、「役割は環境の変化による変わる」ことは、ポストを争うとき、意外にも論点になっていない。
ポストを射止めたい人は、射止めたいポストのいまを見て、自分がそのポストにいかに相応しいか強調する。
一方、ポストを決めるほうも、いまのポストの業務内容から、「Aさんが相応しい」「いや、Bさんのほうが相応しい」と議論する。
結局、いまのポストの業務内容を基準としている限り、適任者はなかなか決まらない。
そのことを、ポストを射止めようとする人も、決定する人も気づかないでいる。
ここで、あなたはポストに就きたい部署の未来を考えてみるのだ。
未来といっても、遠い先のことは誰も予測できない。ほんの少しだけ先のことを考えればいい。
ポイントはシャイン博士がいうように、その部署を取り囲む人たちの期待の変化を考えることだ。
組織の未来を語れる人はほとんどいない。
未来を語る人には、「組織の未来を任せてみよう」と思う。
組織の未来を語ることは、ポストを争うとき、決め手となる。
あなたは、ここでエリートに競り勝ってもらいたい。
綾小路 亜也
ポストを射止めるなら、その部署の未来を語れ から抜粋
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