お辞儀をするとき、足を揃えるのか、片足を前に出すのか?

2024.03.17更新

 

お辞儀するときは「足を揃える」と教わったはずです。

ところが、片方の足が前に出ているお辞儀が動画などで紹介されています。

お辞儀の仕方は二通りあるのでしょうか?

 

 

一般のビジネスパーソンはどのようなお辞儀をすればよいか考えていきます。

 

片方の足を前に出すお辞儀は、不思議なことにビジネスマナーの本に記載がありません。

 

そんなお辞儀の仕方が紹介されている動画には、

「美しいお辞儀」「キレイなお辞儀」というタイトルが付いていませんでしたか?

 

動画をよく見ると、片方の足を前に出し、後ろの足を少し横に向けています。

そんなお辞儀は、たしかに美しく、キレイなお辞儀に見えます。

そう、このお辞儀の仕方は、美しく、キレイに見えるお辞儀なのです。

 

片方の足を前に出し、後ろの足を少し横に向ける立ち方は、接遇の立ち方と呼ばれています。

 

この立ち方は、接客やお出迎えする際の立ち方なのです。

 

しかし、そんな立ち方は、会社内や実際のビジネスの場ではめったに見ません。

 

見たことがあるとすれば、一流ホテルや高級レストラン、高級ショップでの応対ではなかったでしょうか。

あるいは大会社の秘書の人がこんな立ち方ををしていたかもしれません。

 

こんな立ち方が紹介されていることは、ビジネスマナーのビジネスの範囲が広いことと関係があります。

 

つまり、いまのビジネスマナーは、接客を職業としている人、会社勤務している人などをひっくるめてのビジネスマナーとなっています。

だから、片方の足を前に出す立ち方も紹介されているのです。

 

一般のビジネスパーソンが紹介されているビジネスマナーに違和感を覚えることがあるのは、こんなところに原因があるように思います。

 

 

一般のビジネスパーソンは、男性も女性も、お辞儀をするときは迷わず足を揃えてください。

これが立ち方の大原則です。

足が揃っていないと、だらしなく見えるからです。

 

 

しかし、足を揃えるということは、意外に難しいのです。

 

自分では揃っていると思っていても、どちらかの足が前に出ていることが多くあります。

それは、足が揃うという意味が腹に落ちていないからです。

 

 

足が揃うということは、どういうことなのでしょうか?

両足のつま先と、かかとが揃うということです。

 

そうすると、つま先とかかとを揃えればよいことになります。

 

ビジネスマナーの本も「かかとを揃える」「かかととつま先を揃える」と表現をしています。

 

正解に違いありませんが、問題はどうしたら揃えることができるかということです。

 

 

ここで、かかとをつけるという方法が出てきます。

ビジネスマナー研修などで、「かかとをつけ、つま先を逆ハの字に開く」などと説明するマナー講師も多くいます。

 

これも正解ですが、私は、ビジネスパーソンの腹に落ちる言い方は、「かかとをつけ、つま先を揃える」だと考えます。

 

この表現だと、目的は足を揃えるということであり、そのために、かかとをつけることが明確になるからです。

 

 

では、なぜ、かかとをつけるとつま先が揃うのでしょうか?

 

それは、かかとをつけることで基点が生まれ、その基点で弧を描けば、半径が一定だから、円上の点は同一距離となるからです。

 

つまり、相手の真正面を向いて、つま先を開けば、つま先は揃うということになります。

 

ここまで説明して、初めてビジネスパーソンは腹に落ちるのだと思います。

 

 

かかとをつけるには、もう一つ理由があります。

下部に掲示したイラストを見てください。

 

上のイラストはかかとがついている状態、下のイラストはかかとが若干空いている状態です。

下のイラストは足が揃っているので、立ち方としては合格範囲内といえますが、かかとが空いていると、どこか締まりがなく見えます。

 

かかとをつけたほうが締まって見えるのです。

 

 

かかとがついている状態

 

 

かかとが若干空いている状態

 

自分の目で確認した感覚は大事です。

ビジネスマナーを実践するときのポイントといえます。

 

目で確認したことにより、かかとをつけた場合と、かかとが空いている場合、その違いがわかるからです。

 

雑誌に掲載されている写真も参考になります。

私は、あるビジネスマナー特集号に掲載されていた参考モデルに、どこか違和感を覚えたことがあります。

スーツ、シャツ、靴、髪型は完璧で、ポケットチーフも効果的なのに、目が違和感を覚えたのです。

 

「なぜだろう?」と写真に掲載された男性の姿をじっと見た結果、原因がわかりました。

靴のかかとはついていたが、つま先が空きすぎなのです。

 

つま先を開く角度は、一般的に男性45度、女性30度と言われていますが、その人の角度ははるかにそれを超えていました。

 

ここで、かかとをつけることは大事だが、つま先を開く角度もまた大事なことを、目で確認できたのです。

 

また、この記事で片方の足を前に出す立ち方を紹介しましたが、そのような立ち方をする人は女性と考えていたところ、ビジネスマナー特集記事をめくり直してみると、男性のファッションコーディネートの経営者もこのような立ち方をしていました。

 

写真のバックは通常の会社の光景とは異なるものでしたが、バック環境によっては、このような立ち方は美しく見えることも、自分の目で確認できたのです。

 

立ち方が決まれば、あとは体の倒し方です

 

どのマナー講師も、背筋を伸ばし、首からお辞儀をしないということで一致しています。

 

しかし、体の倒し方については「腰から曲げる」「腰から折る」「お尻を引く」「胸から倒す」等々、さまざまな表現が用いられています。

 

表現の意味するところはわかると思いますが、この表現のまま、自分がやるとなるとなかなか難しいです。

 

足の付け根から倒してみては、どうでしょうか?

 

このことは、あるビジネスマナーの先生から教えてもらったことだ。ぜひ試してください。


きっとうまくいくはずです。

 

綾小路 亜也

 

 

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