2020.12.03更新
仕事の完結度は、仕事のエンディングをどこに置くかに、かかっている。
出張先で仕事を終えたときは、さすがにホッとする。
誰しも、帰りの電車や空港で一杯飲みたい気持ちになるものだ。
よくよく考えれば、出張中の仕事はたしかに終えたが、出張した仕事自体は終わっていない。
会社に戻り、旅費精算を済ませ、報告書を書き上げ、会社や上司に報告して初めて、出張に行った案件は完了する。
ところが、会社社会では、この最後の詰めが遅れる人がいる。
旅費精算はいつまでも行われず、報告も上司から催促される。
報告が行われない限り、「出張した結果、どうだったか」ということは、誰もわからい。
こうした状況は、まさに出張した仕事が終わっていなことを示している。
だが、本人は出張は終わったものだと思っている。
仕事に対するエンディングの置き方を間違えているのではないだろうか。
このこととよく似た現象に書類の送付がある。
書類を書き上げ、封筒に詰めた段階で「終わった!」と思う人はいる。
だが、その封筒を何日もポストに入れないままにしていることが多い。
この場合のエンディングは、もちろん相手が書類を受け取ったときである。
得意先への報告書提出でも、同じようなことが起きる。
報告書を書き上げたあと、報告書を持って行くのが遅れる人がいる。
得意先は報告書を受け取らない限り、報告書がどういう状態になっているのか、皆目わからない。
書き上げただけでは、まったく仕事は終わっていないのだ。
珠玉の随想集と言われている松下幸之助氏が書いた『道をひらく』のなかに、「止めを刺す」という見出しがある。
そのなかで、同氏は「ものごとをしっかりたしかめ、最後の最後まで見きわめて、キチンと徹底した処理をすること、それが昔の武士たちのいちばん大事な心がけとされたのである」と述べている。
仕事の完成というもの、仕事の在り方について、述べられたのだと思う。
文中の「ものごとをしっかりたしかめ、最後の最後まで見きわめて、キチンと徹底した処理をする」が、仕事なのである。
そこまで達していなければ、仕事は終わっていない。エンディングを迎えてはいけないのだ。
書類や報告書の提出の遅い人は、会社社会には必ずいる。
その人たちは、エンディングの置き方を、相手基準に考えるといいと思う。
綾小路 亜也
『道を開く』
「止めを刺す」という見出しがある
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