なんとなく嫌なヤツとは?

嫌なヤツは、アピールする人、出しゃばりな人、上にゴマをする人、自分勝手な人、人に厳しく自分にはあまい人……といった具合に、具体的にどこが嫌なのか言える。
ところが、なんとなく嫌なヤツは、なんとなくという言葉どおり、嫌な理由をうまく言えない。
だから、なんとなく嫌なヤツのままで、自分の中に収まっている。

 

最近、嫌なヤツの正体が少しわかりかけてきた。
それは、あるビジネス書を読み終えたときだった。
著者はなかなかいいことを言っており、論理もきれいで、内容もほとんど正しいのではと思われた。
だが、どうも読後感がスッキリしない。それどころか著者の性格のようなものを感じ、その本自体すっかり嫌になってしまった。

 

「どこが嫌だったんだろう?」と考えてみた。
著者の他の人の考えや行動を受け付けないという言い切りが嫌だったのだ。
だが、著者を弁護するわけではないが、いまのビジネス書はすべからく言い切り型になっている。
「~と思う」では、読者が不安になり、まったく売れなくなってしまうからだ。

 

たしかに、自分の意見だから、スパッと言い切ることは必要だと思う。
だが、その「言い切り」は、正確に言えば、その時点の自分の知識と経験と判断に基づいた意見だということだ。
だから、本中に書くことまではないが、(いま現在の自分の結論では)(自分なりにいろいろ考えた挙句)といったニュアンスを読者が感じるかどうかということが、けっこう重要なのだ。
私はこの部分を感じ取れなかったから、この本が嫌になってしまった。

 

ビジネス書と専門書を比べることはどうかと思うが、両者には大きな隔たりがある。
学者も自説を展開するが、そのためには他の説をものすごく読み込んでいるということだ。
つまり、他説を尊重したうえで、自説を展開している。このことは、とても大事な気がしてならない。

 

 

ビジネス社会にも、自分の意見は常に正しく、人の意見は常に正しくないと考える人がいる。
その人にとって会議や打ち合わせは、「正しいか」「正しくないか」を決める場であり、自分が正しくないと思った意見は斬り捨てる。
周囲の人は「どうして、そんなに自信があるのだろう?」と思う。

 

こんな人と飲みに行っても全然楽しくない。自分の意見は正しいという前提の下で話しているからだ。
また、なぜか自分を取り囲む人はみんな一流のようなことも言う。

 

問題は、このような人に周囲の人はどう対応するかということだ。
その人の言っていることは正しそうに思え、自信も感じさせるから、その人のことをとやかく言わなくなるのではないだろうか?
だが、「なんとなく嫌なヤツ」とは思う。

 

つまり、アピールする人、出しゃばりな人、上にゴマをする人、自分勝手な人、人に厳しく自分にはあまい人などとは違い、嫌な部分を具体的に言葉で示せないから、また、そんな作業をすること自体が嫌だから、「なんとなく嫌なヤツ」というジャンルに入れてしまうのはないか。

 

みなさんの、「なんとなく嫌なヤツ」はそんな人ではないだろうか?

 

 

しかし、自分の意見はたえず正しいと思っている人は、じつは、まったく正しくない。
会議や打ち合わせは、何のためにあるのだろうか?
知識や経験も考え方も違った人がいるから意味があるのだ。自分が考えもしなかったことに気づくからだ。
会議や打ち合わせは、みんなで、それぞれが気づかなかった部分をまとめる上げるためにあるとも言えるのだ。

 

つまり、自分の意見は、あくまでも自分の知識、経験に基づく判断にすぎないということ、自分の知り得ぬことも、考えが及ばないことも無限にあるということを見逃していることになる。

 

 

私はかって拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』のなかで、大事な局面で賛成票を投じてくれる人について、こう述べたことがある。
「その人は、かつて会議や打ち合わせの場で、立場が違っても、一緒に話をまとめ上げた人である。
そんな人は、会議や打ち合わせがまとまったことにより、自分を称え、相手も称えたいような気持になった人である」

 

キーワードは、「まとめ上げた」「自分を称え、相手も称えたい」である。
自分の意見が、その時点の自分の知識や経験に基づいているにすぎないと考えると、人の意見を尊重する。それは人を尊重するということである。
たえず「自分の意見は正しい」と思う人とは、まったく異なる結果が待っているのだ。

 

 

 

 

 

 

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