2024.10.26更新
職場にはアピールする、出しゃばる、ゴマをする、自分勝手な嫌な奴もいるが、ストレスを感じる嫌な奴もいる。
自分の意見は正しいとばかりに、言い切ってばかりいる人だ。
言い切る人を苦手に思っている人は多い。
心が反応する「嫌な奴」なのだ。
言い切ってばかりいる人が「嫌な奴」だということを、あるビジネス書を読んで改めて知った。
その本には、なかなかいいことが書かれており、論理もきれいで、内容的にもほとんど正しいと思われた。
しかし、どうも読後感がスッキリしない。
それどころか著者の性格のようなものを感じ、本自体すっかり嫌になってしまった。
「どこが嫌だったんだろう?」と考えてみた。
著者の他の人の考えや行動を受け付けないという言い切りが嫌だったのだ。
その「言い切り」は正確に言えば、その時点の知識と経験に基づいた意見だ。
だから、
(現在の自分の結論では)(自分なりにいろいろ考えた挙句)といったニュアンスを読者が感じるかどうかということが重要だ。
この部分を感じられなかったから、本自体が嫌になってしまったのだ。
ビジネス社会にも、自分の意見は常に正しく、人の意見は常に正しくないと考える人がいる。
その人にとって会議や打ち合わせは、「正しいか」「正しくないか」を決める場であり、
自分が正しくないと思った意見はことごとく斬り捨てる。
職場の人は「どうして、そんなに自信があるのだろう?」と首を傾げる。
こんな人と飲みに行っても全然楽しくない。
自分の意見は正しいという前提のもとで話しているからだ。
また、「自分を取り囲む人はみんな一流」のようなことも言う。
こんな嫌な奴に職場の人はどう対応しているだろうか?
その人の考えや意見に無関心になる方法で撃退している。
つまり受け流すということだ。
そんなことを知らないのは、当の本人だけだ。
今、盛んに「言い切る」ことがすすめられている。
あなたも、きっとセミナーなどで聞いたはずだ。
また、ビジネス書にそう書かれているのを目にしたことがあると思う。
その理由はシンプルだ。
「~と思う」では、自信なげに思われてしまうからだ。
たしかに、判断を求められたとき、「~と思います」では心もとなく映るかもしれない。
だからと言って、何でも「言い切り」は、とても事実に基づいた結論とは言えない。
言い切れるかどうかは、あくまでも事実に基づくのだ。
会社社会では、言い切ってばかりいる人は、間違いなく嫌われる。
もちろん、言い切るだけの事実や証拠がある場合は、言い切って構わないが、
言い切ってばかりいる人は、そんなことにお構いなしに、自分の自信を示すために言い切る。
ここで、会議や打ち合わせは、何のためにあるのか、考えてもらいたい。
知識や経験も考え方も違った人がいるから意味があるのだ。
自分が考えもしなかったことに気づくからだ。
それゆえ、会議や打ち合わせは、みんなで、それぞれが気づかなかった部分をまとめる上げるためにあるとも言える。
自分の意見は、あくまでも自分の知識、経験に基づく判断にすぎないということ、自分の知り得ぬことも、考えが及ばないことを知るというが、会議や打ち合わせの趣旨なのだ。
もう、ここまで来ると、言い切ってばかりいる人が嫌われる理由がわかるだろう。
言い切ってばかりいる人がいると、会議や打ち合わせの意味がなくなるからである。
綾小路 亜也
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