伝言メモは内容を見えないようにするか、ノートに記入し閉じておく

2024.04.02更新

 

電話の伝言メモを、人の目につく場所に置いたらどんなことになるだろう?
読み取れるものがあるということだ。
伝言メモには情報があるのだ

 

 

こんなところから情報漏えいが発生する。

 

伝言メモの置き方を考えていこう。

 

ビジネスマナーの本には、たいがい電話を受けた際の伝言メモについて記載がある。

 

まず、どのようなことが記載されているか見ていきたい。

 

だいたい伝言メモのひな型が掲載されており、日時・伝えたい人・誰からの電話か・電話を受けた人が記入できるようになっている。

 

伝えたい人への内容は、

□電話がありました □折り返し電話をください □また電話します □伝言あり のように、

□にレ点を打つフォームになっている。

 

伝言アリの場合は下段に設けられた「メモ欄」に記入することになる。

 

 

これは多くの会社が使用しているフォームではないだろうか。

なお、相手からの伝言を文章例で記載しているビジネスマナーの本もある。

 

 

ビジネスマナーの本が力を入れているところは、伝言メモの置き場所だ。

 

デスクやパソコン本体・パソコン周辺の目につきやすい場所に置く(貼る)こと、

重しを上に置いたり、貼るなどして風などで飛ばされないように注意することで一致している。

 

なかには伝言メモをパソコンのキーボードに立てかけるイラストまで掲載している本もある。

また、本人が戻ってきたら、電話があった旨を口頭で伝えることも、どの本にも書かれている。

 

 

 

ビジネスマナーの本に書かれていることで、考えなければならないことがある。

 

それは、ビジネスマナーの本のとおりに、相手からの伝言内容が記載されているメモを、目につきやすい場所に置いたら、どのようなことになるかということだ。

 

多くの人が目にするということである。

メモに記載されたことから、読み取れるものがあるということだ。

 

 

□電話がありました □折り返し電話をください □また電話します にレ点が入ったくらいならば、

そこから得られる情報は少ないかもしれないが、伝言内容を文章で記載した場合は注意が必要だ。

 

その文章を読むと、電話をかけてきた相手と伝言を伝えたい人が、いまどのようなことを行っているかがわかってしまうからだ。

 

また、そのメモには電話をかけてきた人の会社の機密情報や個人情報が書かれていることがあるかもしれない。

ビジネスマナーの本に目をとおしたところ、はたしてそのような記載例があった。

 

 

ここを「社内だから」と言う人もいるかもしれない。

しかし伝言メモも情報なのだ。

 

伝言メモに情報が書かれているということは、含まれている情報は違うかもしれないが、情報があるという意味では机の上の書類やプリンターに放置された印刷物と同じである。

 

情報をむき出しにしてはいけないのだ。

 

 

私はビジネスの実務のなかで、伝言メモを内容が見える形で置いてはならないと指導してきた。

伝えたい人・日時・電話した人・受けた人がわかる上部だけを見える形にし、

そこから下の部分は内側に畳み、畳み終えたところにテープを貼るように指導した。

 

あるいは、一人ひとりに伝言専用のノートを作り、そのノートに伝言を記載したら、ノートを閉じて伝えたい人の机の上に置くように指導した。

 

 

つまり、いずれの場合も、伝言内容が見えないようにしたということだ。

どちらの方式をとるかは、職場のみんなと話し合って決めた。

 

 

 

伝言メモの場合、本来、電話をかけてきた人の名前も情報だが、

外出した人は、出先から電話状況を照会することが多いこと、また伝えたい人が休んでいる場合、誰から電話をもらっているか、上司や職場の人も把握しておいたほうがいいと考え、電話をかけてきた人の情報までは隠さなくてもよいと考えた。

 

 

私はこの方式を採用したが、電話をかけてきた人まで含め、すべてを見えないようにしている会社も多い。

 

私が指導してきた方法は、私が考え出したものではない。

実際そのようにやっている職場も多く、私も知らず知らずのうちに覚えたのだ。

 

ビジネスマナーの本は電話メモの置き場所にこだわっているが、

実務では伝言内容が見えないようにすることまで気をつかっている。

 

伝言が確実に伝わることは非常に大切なことだが、

情報セキュリティに関しては、実務の方がビジネスマナーの本より進んでいるような気がしてならない。

 

 

顧客視点から考えてみたい。

 

顧客からすれば、いくら伝言を頼んだからといって、その内容が多くの人の目に触れることを望んでいるだろうか? 

 

職場の人に筒抜けになることを望んでいるだろうか?

 

ときには個人情報や機密情報を伝えることもあるのではないだろうか。

 

みなさんが顧客だったらどう考えるだろうか?

その答えは、「否」のはずだ。

 

 

伝言内容は見えないようにする。

 

これが、情報セキュリティ時代のビジネスマナーであり、顧客視点に立ったビジネスマナーでもある。

 

綾小路 亜也

 

 

情報セキュリティ時代のビジネスマナー

⑭ 伝言内容は見えないようにするか、ノートに記入し閉じておく から

 

 

※情報セキュリティ時代のビジネスマナーのポイント 

 

①電話メモにも情報がある。

 

②顧客は伝言内容が人の目に触れることを望んでいない。

 

 

 

 

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