2024.11.19更新
職場で助けてもらえる人の特徴は、助けてあげたくなる人だということです。その人の「一所懸命さ」を感じたとき、助けてあげたくなる空気が生まれます。
一方、助けてもらえない人にも特徴があります。
自分では頑張っているつもりでも、周囲の人が一所懸命さを感じないことです。
助けてもらえる人と助けてもらえない人の違いは、周囲の一所懸命さの感じ方にあるのです。
それは助けてもらえる能力といった問題ではありません。
「一所懸命」とは、自分の領分に力を尽くすという意味です。
自分の仕事に打ち込むということです。
職場で助けてもらえる人は一所懸命な人なのです。
「一所懸命」を考えるとき、参考にしたい小説があります。
浅田次郎氏が書いた『一路』です。
主人公小野寺一路は齢十九にして参勤道中御供頭を仰せつかった。
だが一路は参勤道中など加わったことさえなかった。
それでも一路は一所懸命任務に取り組んだ。
すると、道中を進めるうちに、次第に一路を「助けてやりたい」という気持ちがみんなに生まれてきた。
本の解説で壇ふみ氏は、この小説は一所懸命の小説だといいます。
一所懸命は一生懸命とは異なります。
一所懸命は、元々は武士が領地を命がけで守り抜くことを意味しました。
今の時代に置き換えれば、与えられた仕事に全力を尽くす、自分の仕事に打ち込むということです。
一所懸命なとき、人は「助けてやりたい」と、手を差し伸べてくれるのです。
「助けてやりたい」と思う気持ちは、その人を覆う空気のようなものです。
どこまで努力したら、そんな空気が生まれるかは誰もわかりません。
しかし、人がその人の努力を感じ取ったとき、「助けてやりたい」と思うのです。
自分が感じる努力ではなく、人が感じる努力なのです。
この「人が感じる」というところがポイントのような気がします。
じつは、ビジネス社会はたえず自分を取り囲む人の感情と共にあります。
昇進とてその例外ではありません。
自分の思いだけでは昇進は実現しません。
人がどのような感情をもっているかが大事なのです。
『「出世しぐさ」のすすめ』の冒頭で、
出世は、組織内部の力学によって生まれる。その人を『想起させるもの』が組織内でじわりじわりと浸透し、押し出すように生まれた力が出世である。
と述べています。
出世といえども、人の気持ちの結果なのです。
綾小路 亜也
どんなとき、手を差し伸べてくれるか?
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