2024.09.12更新
「『御用聞き営業』ではなく、『提案営業』をしなさい」と言われたことはないだろうか?
そんな時、今やっている営業が急にきまり悪く思える。
言われたことは、本当に正しいのか?
ここは、みなさんの営業の根幹に関わる問題だけに、ジックリ考えてみる必要がある。
考えることにより、みなさんの営業の原点が見えてくるはずである。
「御用聞き営業」とは、得意先や取引先を回り、注文を聞く営業と言われている。
そうすると、企業で働く営業女子の多くは、取引先を回るルート営業だから、いま自分がやっている営業は、まさしく「御用聞き営業」だということになる・
よく「御用聞き」というと、酒屋さんがその代表格に挙げられるが、私の記憶に残っているのは、さかな屋さんだ。
毎日、私の家の勝手口から、「まいど~」と言って入り、私の母に、「今日は何にしましょうか?」と聞いていた。
私の母は、「それでは、サンマを四匹と言ったり、ときには、刺身にしてください」と注文をつけていた。
夕刻になると、さかな屋さんは、ちゃんと母が言ったとおりの形で配達してくれた。
これが「御用聞き」と言われる人である。
私の話を聞き、みなさんは率直にどう思っただろうか?
きっと、「『御用聞き営業』のどこが悪いの?」と思ったのではないだろうか。
私もそう思っている。
私は、むしろ「立派なものだ。見事なものだ」と思ってさえいる。
それは、「御用聞き」と呼ばれる人は、顧客の依頼をシッカリ受け止め、依頼どおりに納めているからである。
一見やさしく思えるかもしれないが、実はとても難しいことだ。
私は30年間営業の現場にいたが、その間に発生したトラブルの多くは、お客さまからの依頼をシッカリ把握していなかったことが原因だった。
おそらく世の中で発生しているトラブルの多くも、お客さまからの依頼をシッカリつかんでいなかったことが原因になっていると思う。
そう考えると、「御用聞き営業」という言葉は、「注文を取りに行く」という動作にもっぱら焦点が当たり、お客さまからの依頼に応えるというビジネスの根幹がそっくり抜け落ちた言葉だと思えてくる。
そして、提案営業やソリューション提案型営業と対比させて、いかにも営業のグレードが低いような響きを持たせて使っているのではないかと思う。
私は、そんなどこか人を見下したような言葉の使い方が、とても好きになれない。
そう考えると、みなさんの日頃の営業活動はものすごく大事だということになる。
ここを、「御用聞き営業」だと高をくくっていると、とんでもないしっぺ返しを食らう。
また、取引先の依頼にシッカリ応えられない人が、どうして、提案営業ができるだろうか?
そんなことから、みなさんは迷うことなく、取引先からの依頼に応えるいまの営業を大事にしてもらいたい。
取引先からの信頼を得るようになれば、提案営業も自然にやるようになるので心配はいらない。
けっして、提案営業在りきではない。
また、みなさんの日頃の営業活動が、いまの組織を支えているばかりか、今後の組織の行く末までも左右していることも、ぜひ考えてもらいたい。
そんなみなさんの営業に誇りを持ってもらいたいと思っている。
営業の素晴らしいところは、相手からの信頼を肌身で感じ取れるところだ。
自分が信頼されていると思うと、なにかワクワクした気持ちになる。
「さあ、今日も頑張るぞ」という気持ちにもなる。
そうなると、営業の足取りも軽くなる。
そのためには、相手の依頼にシッカリと応えることが必要だ。
取引先からの依頼にシッカリ応えること ― これが輝く営業女子になるための一歩だ。
綾小路 亜也
「輝く営業女子」は「御用聞き営業」を大事にする から
関連記事:「御用聞き営業」を大事にすると、資源開拓も
◆新百合ヶ丘総合研究所のキャリアアップを実現する本のシリーズ
女性の強みを活かし、ポイントゲッターになる!
本の目次スマホで読む方法
【絶対に読むべき】営業女子におすすめの本4選! に選ばれています
こっそり読まれ続けています
ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!
スマホで読む方法
出世するビジネスマナー
「出世しぐさ」のすすめ
※「出世しぐさ」は商標登録されました。
エリートの弱点を突く!
エリート社員に打ち勝つ! あなただけの出世術
新しい出世術
コロナ後の「たった一つの出世の掟」
印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方
◆メルマガ「出世塾」の情報
(まずは発刊内容をご覧ください)
https://shinyuri-souken.com/?p=28756
◆キャリア理論の本紹介
https://shinyuri-souken.com/?page_id=41933
出世は「構え方」で決まります
◆新百合ヶ丘総合研究所の出世四部作