2024.12.05更新
「御用聞き営業」をするな、「提案営業」をしなさいと言われたこと、ないでしょうか? そう言われると、今やっている営業が急にきまり悪く思えます。
言われたことは、本当に正しいのでしょうか?
ここは、みなさんの営業の根幹に関わる問題だけに、ジックリ考えてみる必要があります。
考えることにより、みなさんの営業の原点が見えてくるはずです。
「御用聞き営業」とは、得意先や取引先を回り、注文を聞く営業と言われています。
そうすると、企業で働く営業女子の多くは、取引先を回るルート営業だから、いま自分がやっている営業は、まさしく「御用聞き営業」だということになります。
よく「御用聞き」というと、酒屋さんがその代表格に挙げられますが、私の記憶に残っているのは、さかな屋さんです。
毎日、私の家の勝手口から、「まいど~」と言って入り、私の母に、「今日は何にしましょうか?」ときいていました。
私の母は、「それでは、サンマを四匹と言ったり、ときには、刺身にしてください」と注文していました。
夕刻になると、さかな屋さんは、ちゃんと母が言ったとおりの形で配達してくれました。
これが「御用聞き」と言われる人です。
私の話を聞き、みなさんは率直にどう思ったでしょう?
「御用聞き営業」のどこが悪いの?、と思ったのではないでしょうか。
私もそう思っています。
私は、むしろ「立派なものだ。見事なものだ」と思ってさえいます。
それは「御用聞き」と呼ばれる人は、顧客の依頼をシッカリ受け止め、依頼どおりに納めているからです。
一見やさしく思えるかもしれませんが、実はとても難しいことです。
私は30年間営業の現場にいましたが、その間に発生したトラブルの多くは、お客さまからの依頼をシッカリ把握していなかったことが原因でした。
おそらく世の中で発生しているトラブルの多くも、お客さまからの依頼をシッカリつかんでいなかったことが原因になっていると思います。
そう考えると、「御用聞き営業」という言葉は、「注文を取りに行く」という動作にもっぱら焦点が当たり、お客さまからの依頼に応えるというビジネスの根幹がそっくり抜け落ちた言葉だと思えてきます。
そして、提案営業やソリューション提案型営業と対比させて、いかにも営業のグレードが低いような響きを持たせて使っているのではないかと思うのです。
私は、そんなどこか人を見下したような言葉の使い方が、とても好きになれません。
そう考えると、みなさんの日頃の営業活動はものすごく大事だということになります。
ここを、「御用聞き営業」と高をくくっていると、とんでもないしっぺ返しに遭います。
また、取引先の依頼にシッカリ応えられない人が、どうして、提案営業ができるでしょうか?
そんなことから、みなさんは迷うことなく、取引先からの依頼に応えるいまの営業を大事にしてください。
取引先からの信頼を得るようになれば、提案営業も自然にやるようになりますので心配はいりません。
けっして、提案営業在りきではないのです。
また、みなさんの日頃の営業活動が、いまの組織を支えているばかりか、今後の組織の行く末までも左右していることも、ぜひ考えてください。
そんなみなさんの営業に誇りを持ってもらいたいと思っています。
営業の素晴らしいところは、相手からの信頼を肌身で感じ取れるところです。
自分が信頼されていると思うと、なにかワクワクした気持ちになります。
「さあ、今日も頑張るぞ」という気持ちにもなりまう。
そうなると、営業の足取りも軽くなります。
そのためには、相手の依頼にシッカリと応えることが必要です。
取引先からの依頼にシッカリ応えること ― これが輝く営業女子になるための一歩です。
綾小路 亜也
「輝く営業女子」は「御用聞き営業」を大事にする から
関連記事:「御用聞き営業」を大事にすると、資源開拓も
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