しなやかな仕事術 (PHP新書)
林 文子 PHP研究所 2013-06-15 |
横浜市長 林文子さんの本である。
読み終わって頭の中が「スカッと爽快」といった感じになった。
よく、本を読んだあとは「なるほど」と思いつつも、どこか共感し得ないモヤモヤの部分が残るものだが、この本は、読み終えてそんな「わだかまり」 など起きなかった。
「すべて、納得!!」と叫びたくなる感覚だった。
こんな感覚を覚えるのは、多分、著者の人柄もあると思う。そして、著者自身が苦労し、体験した話だけに共感を呼ぶのだと思う。
そんなことから、本を読んでいるという感じがしなかった。 著者と直接会って話を聞いているという感覚になる本である。
余談だが、私は、著者に会ったことがある。
以前勤めていた会社で「女性活躍」という題で講演をお願いしたことがある。
そのときも感じたことだが、著者の話には、実社会での経験の重みといったものがある。
多分、こうした部分がないと、難しいことをいくら言っても、人の共感を呼ばないのだろう。
著者の話や本は、そんな難しいことを吹き飛ばす人生の真理があると思う。
さて、参考になるフレーズもいくつかあったので、紹介したい。
「『ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は上司から』……… 〝デンと構えて、多くを語らず”のスマートな上司だけが、 良い上司とは限りません。」
「迷った時には、あえて難しい道を選ぶ」
「傷つくということは、避けては通れません。 優しいから傷つくのだし、傷ついた経験のない人は、人を傷つけても気づきません。だから傷ついてもいいのです」