リモート時代にわかった笑顔と表情 :『新しい仕事術』から

リモート時代になって、気づいたこと、わかったことは多い。

 

中谷彰宏氏が書いた『新しい仕事術』には、リモート会議での参加者の表情、マスクをしていても本当の笑顔があること、コロナ後の不安への向き合い方が書かれている。

 

リモート会議での顔・表情

 

出席者と自分の顔を、これほど見たことはなかったのではないだろうか?

 

リアル会議では、主催者や発言者の顔は見るが、他の出席者の顔など、ほとんど見なかったはずだ。
まして自分がどのような顔で出席しているかなど想像すらしなかった。

 

リモート会議で、妙に暗く画面に映る人と、反対に明るい感じで画面に映る人がいることに気づかなかっただろうか?
暗い感じで画面に映る人には、何か、話しかけにくい雰囲気がある。

 

この点について、中谷氏は、

リモート会議になって一番変わったのは、お互いの顔を見ながら話すこと、と述べ、

「笑顔で聞いている人に、つい目線を合せる」と言う。これはリアル会議でも同じだ。

 

「笑顔で聞いている人に、目線を合せる」というのは、当たっていないだろうか?

私は、「目線を合わせたくなる」のだと思う。

 

好感を持たれないならば、注意したいところだ。

 

 

リモート会議では、笑顔で聞いている人に、目線を合わせたくなる。

 

マスクをすると、本当の笑顔の人がわかる

 

マスクをしていると、人の顔が端正に見えたことはなかっただろうか?

このことは、コロナ時代に、私が最初に気づいたことだ。

 

中谷氏は、マスクをすると、本当の笑顔の人がわかることに気づいた。

 

「マスクの下でどんなに笑っていても、目がまったく動いていないと、『ああ、笑顔がない』と感じ、口先で営業スマイルをムリヤリつくっていた人はまったく笑っていないので、マスクをしてバレてしまいました」と言う。

 

このことは、私たちも気づいたことではないだろうか?

 

今まで、ビジネスマナーの本や印象術の本は、口角を上げることで、スマイルを作ることをすすめてきた。

 

しかし、マスクをしていると口は見えない。
マスクの下でいくらスマイルを作っても、目が笑っていないと、誰もスマイルをしているとは思わないはずだ。

 

それならば、目が笑えるようにすればよいということになりそうだが、中谷氏は、「目だけで笑うことはできない。全身で笑っている人は目も動く」と言う。

 

つまり、作ったものは、あくまでも作ったものだということだ。

コロナ後、改めて、みんなが認識したに違いない。

 

 

また、著者はリモート会話術のなかで、

「鏡に映るのはウソの笑顔なので、笑顔のチェックはできない。鏡で練習できないのは笑顔」と言う。

笑顔を練習するならば、自分のありのままの姿が映る画面で確認した方がよいのだ。

 

 

あなたは、本当に笑っていますか? 本当の笑顔はマスクをしていても、わかる。

 

不安との向き合い方

コロナ後、人はさまざまな不安と向き合うことになった。

不安との向き合い方についても、この本は述べている。

まさに、著者の真骨頂が表れている箇所だ。

不安は、小分けにすることで、小さくなる。

著者は、「『不安です』と言うのは、全部をまぜた漠然とした状態。それを乗り越えるためには、不安を小分けにすること」と述べる。

 

たしかに、「不安です」では、どこが、どのように不安なのか、わからない。
何に対して、どのような不安があるのか、分解しなければ対処できない。

 

どのような不安なのか、自分自身に問いかけることが、今、求められているのだ。
勇気を必要とすることかもしれないが、このことが今の時代を乗り越える術に違いない。

不安は、解決しなくていい。対処すればいい。

著者は、「悩んでいる人は、『不安をどうしたら解決できるだろう』と考える。不安を解決するのは難しい。解決しなくてもいいから、対処すること。解決とは、根絶やしにすること。対処とは、それに合わせて折り合いをつけていくこと」という名言を述べている。

 

 

私たちは、いつからか、解決志向を貴ぶようになった。

ただ、物事、完全に解決したことなど、あっただろうか?

 

著者は、「対処は自発なので、今すぐできる。解決は、相手側の事情もあるので受け身になる」と言う。

 

このことも、コロナ後に気づいたことではないだろうか?

解決しようと考えると、なかなか目の前が晴れない。目の前が晴れないから、苦しんでしまうのだ。

それよりも、今、自分にできることは何かという対処策を考えると、先に進める。

そこには、自分の力で進むという安心感があるのだ。

 

コロナ以前は、対処という言葉を「その場しのぎ」のようなニュアンスで受け取った人は多かったはずだ。
しかし、どちらが現実で、どちらが自発的なのかを、私たちは知ったのだ。

 

 

最後に、この本の1ページ目に書かれていたことを述べておきたい。

そこには、「『いつ終わる』と考えることで、すでに「待つ」という受け身になっている」という言葉が書かれている。

 

多くの人は、コロナが終息して、また、元の世の中に戻ると考えている。

著者は、前の生活には戻らないと言う。

 

重要なことは、戻らないかもしれないことに期待しないことだ。
それは、過去に期待することでもある。
だが、過去は戻らない。
それよりは、いま、どう生きるか、この状態を自分がどう活かすか考えることだと思う。

 

 

コロナ時代をチャンスに変える 新しい仕事術

 

目次

第1章 リモート会話術

第2章 メンタル術

第3章 マナー術

第4章 時間術

第5章 仕事術

第6章 コミュニケーション術

第7章 勉強術

 

 

 

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2021年2月1日