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人脈につながるマナーの常識
櫻井 秀勲 きずな出版 2016-03-02 |
あるジャンルの本を探しているとき、ときどき、ダイヤモンドの原石のような本に出会うことがある。
この本がそうである。
私たちは、マナーの本というと、すぐ図解入りの本をイメージする。
それくらい、図解入り以外のマナーの本は少ないということである。
だから、私たちは、マナーの本当のところはよくわからないでいる。
しかし、この本を読めば、マナーは常識や教養をベースにして成り立っていることがよくわかる。
著者は、若いときは出版社に勤めていたので、松本清張、三島由紀夫、川端康成と親交があった。そして31歳の若さで女性誌『女性自身』の編集長に抜擢され、その後、祥伝社を立ち上げ、82歳できずな出版を創業している。
そんなことから、著者の識見は並外れたものではない。しかし、正直、それゆえに話は飛ぶので、ここは読者のみなさんはこらえてもらいたい。
ここをこらえれば、マナーとは何かをみなさんはつかむはずである。
そして、この本は、著者は巻末で「この本はマナーの本でありながら、『そこまでの丁寧さ、丁重さは要らない』というマナーの本らしからぬことも教えている」と言っているように、ちょっとみなさんが教えられていることと違うことを言っている。
それが、この本の魅力であり、著者の知識の奥深さを感じさせる。
みなさんがマナーについて教えられていることと、言っていることが違う箇所を紹介しておきたい。
・名刺の渡し方は1種類ではない。
近頃のマナー本では、「相手の名刺より下から出しなさい」となっているが、この差し出し方だと、最初に渡す側は相手より低いレベルになってしまう。
・バカ丁寧に名刺を差し出したり、受けとったりしている人やいつまでも挨拶を続けているケース
マナーは当人同士のものであり、迷惑は他人に影響を及ぼすものだけに、他人を優先する方が正しい。
・マナーというと、なんとなく直接会ったときのもの、と誤解しがちだが、そのマナーは、あまり上質ではない。
それは、正しいマナーを心がけていくと、どうしても緊張するからである。
・大人の社会人は、マナー本の通りには動かない。もう少し高度なふるまいをする。
初歩のマナーでは「相手の話を真剣に聞き、真剣に答える」となっているが、高度なマナーになると、「聞こえないふりをする」ことも重要になる。
あるいは、あいまいにうなずくこともある。
・マナーの本では挨拶の仕方が重要になるが、そうではない。
45度、90度腰を曲げて挨拶するよりも、ニコッと笑って足早に近づくことのほうが、よほどマナーに叶っている。
・実践のマナーでは、謙譲語さえしっかり使えれば、ほとんど問題はない。
かりに尊敬語が必要になった場合には、通常使う丁寧語で間に合わすこともできる。
・正しいマナーも重要だが、それで親しくなれるとは限らない。
奥深く幅広い知識を有している著者ならではの言葉と思います。
以上紹介した例は、前後の文脈があるので、詳細はぜひ本を読んで確認してください。
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