2024.11.04更新
ビジネスで「質問に答えられない」という現象は、質問にダイレクトに答えていない、質問されたこと以外を話してしまうことではないでしょうか?
質問に答えられない原因は、話をまとめようとするからです。
このことは会議で質問に答えられない人の特徴にもなっています。
ビジネスでは結論をきかれたときは結論を、根拠をきかれときは根拠を、事実をきかれたときは事実を答えなければならないのです。
話をまとめようとするのは、話し方の本ブームと関係があるかもしれません。
考えなければならないことは、
実際の場で、そのように話すことが認められているかということです。
伊藤羊一氏が書いた『一分で話せ』(SBクリエイティブ)には、
「結論」と「根拠」、「根拠」と「事実(たとえば)」が、「~だから、~である」でつながっていることが必要と書かれています。
そのような構造をもつと、ロジカルな話となり、相手もわかりやすくなるということです。
腹に落ちる説明です。
『1分で話せ』
発言時間が十分に与えられている場合やプレゼンなどの場ではこのように話すべきです。
しかし実際には、きかれているのは結論だったり、根拠だったり、事実だったりするのではないでしょうか?
すなわち、「結論」「根拠」「事実」と、セットできかれることは、実際にはあまりないということです。
だから、結論をきかれたときは結論を、根拠をきかれときは根拠を、事実をきかれたときは事実を答えなければならないのです。
質問されたことに答えられない人は、そんなことにお構いなしに、自分が話したいことを話そうとします。
質問に答えられない原因は、相手の質問をよく聞いていないことから生まれているのです。
それは質問する側と質問される側の呼吸のようなものです。
そんな呼吸を意識しないと、自分が話したいことを話してしまいます。
相手の呼吸を読めば、相手がききたいことに答えられます。
このことは文書でも同じです。
書くことばかり考えると、相手の呼吸が読めません。
書く前に、ひと呼吸置いて、「相手は何を知りたいのか」と考えると、相手の呼吸に合ってきます。
ビジネスでは、上手く話すこと、上手く書けることが重要なのではなく、相手が知りたいものは何かを考えることが重要なのです。
質問に答えられるかどうかは、人を判断するときの大きな物差しになっています。
質問に答えられない人は、上司からの質問ばかりでなく、社内外の依頼にも答えられていません。ビジネスは相手の問いに答えることだからです。
綾小路 亜也
出世で大事なこと5選 ③質問されたことに答えるから
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