2024.11.27更新
会社は、70歳、75歳、80歳、85歳のとき、面倒を見てくれるでしょうか? 会社は人生まで面倒を見てくれるわけではないのです。
いつまで面倒を見てくれる?
「いつまでも面倒をみてくれる」と考えるのは、サラリーマン人生は自分の人生そのものに思えるからです。
だから、会社は応えてくれると考えるのです。
たしかに、大企業に勤めていると企業年金があるから、その意味では会社は一生面倒を見てくれているのかもしれません。
しかし企業年金のことを横に置いて考えると、そんなことはありません。
サラリーマン人生は自分の人生の一部に過ぎないのです。
ということは、会社は自分の生涯を通じて面倒を見てくれる存在ではけっしてないということになります。
会社はいつまでも面倒をみてくれると考えがち
すると、会社は自分にとって、どのような存在でしょう?
いろいろな答えが出てきそうです。
社会での地位を裏づける存在だったのかもしれません。
学校を出たのちの「働く場」を提供する、もっと言えば「稼ぐ場」を提供する存在だったのかもしれません。
今まで、このことが曖昧でした。
長寿化とともに、定年後に膨大な時間が横たわっていることを知ったから気づくのです。
楠木新氏の『定年後 – 50歳からの生き方、終わり方 (中公新書)』には、定年後の自由な時間は85歳まで生きるとすれば8万時間あり、なんと21歳~60歳までの40年間の労働時間を上回ると書かれています。
この事実を知れば、会社は人生まで面倒を見てくれているわけではないことは明らかです。
楠木氏は定年後、定年直前まで会社を中心とした人生を送ってきた人は、定年後、「居場所」がなくなると言います。
本の要約は下記記事を参考にしてください。
https://shinyuri-souken.com/?honnosyoukai=teinengo
会社が一生面倒を見てくれるいるわけではないとわかったら、どうすればよいでしょう?
そう気づいたときから、自分の人生を考えなくてはなりません。
定年後に自分の人生を考えてもよいですが、選択肢はものすごく狭まるはずです。
選択肢が狭まれば、60歳からの再雇用、65歳からも会社に面倒を見てもらうことを考えざるを得ないのです。
しかし、今はそこから先をいかに過ごすかを問う時代になっています。
加えて言えば、どんな大企業に勤めていたとしても、60歳からの再雇用の給料は激減するはずです。
その先の65歳からの給与は想像することもできないくらいな金額になるでしょう。
企業年金があるとしても、国民年金に厚生年金、企業年金を足しても、けっしてゆとりある額ではないのです。
こう考えると、会社はある一定期間、働く場所を提供している存在だと、早く気づく必要があります。
また、そう考えると、会社は自分の人生とは別ものだということが、わかってきます。
会社は自分の人生とは別ものと、早く気づき、準備する人が、これからの時代、生き抜くことができるのです。
綾小路 亜也
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