2024.10.06更新
空気を読まずに0.1秒で好かれる方法。
柳沼佐千子 朝日新聞出版 2018-05-21 |
このブログの読者は出世・昇進を目指す人たちと思うが、
出世・昇進をめざすとき、「なんとなく感じが悪い」と思われないことが重要だ。
出世・昇進で苦戦している人は、そんな要素を多分に持っているから注意する必要がある。
最近、「なんとなく感じが悪い」の正体に迫った本が出たので、紹介しておきたい。
世の中には、マナーも言葉づかいも服装も落ち度がないのに、「なんとなく感じが悪い」人はたしかにいる。
ショップやレストランなどの店員を見て感じることも多いし、会社の人を見て感じることもある。意外にもセミナーの講師を見て感じるという声もある。
この「なんとなく感じが悪い」人の正体はいったい何なのだろうか?
著者は、
1 表情、特に笑顔
2 しゃべり方、主に声のトーン
3 身振りや手ぶり
が原因しているという。
どうしたら「なんとなく感じが悪い」から脱却できるかというのが、この本の内容になっている。
いま挙げた3つの要素は全部大事だが、この中の1 表情 の中の「真顔」の記述がとても参考になる。
「真顔」は、意識せずに通常している表情だが、この「真顔」が、他人から見ると「怖い顔」「感じが悪い顔」であることが多いというのだ。
著者の言葉を借りれば、自分では、「笑っている顔ではないけれど、怒っているわけでもない。普通の顔だ」と思っている表情は、思っていた顔とは違う。
それだから、自分では気づいていないが、「なんとなく感じが悪い」人になっている可能性が大きいのだ。
本を読み進めていくうちに、「なんとなく感じが悪い」人の正体がさらにわかってくる。
著者は、「正しさ」を重視したマニュアルどおりの行動や、無表情な対応は本心が見えないため、「本当はどう思っているのだろうか?」と不安や疑念を抱くことになると言っている。
これが、「なんとなく感じが悪い」という印象になるのだと言う。
その背景には、著者が言うように、人は、自分が傷つくかもしれないということに対してとても敏感なことがあるのだと思う。
著者は、脳科学者の茂木健一郎氏の、目や耳から入った刺激は、「偏桃体」とよばれる器官が0.1秒で快、不快を判断することを紹介している。
この本のベースになっている考え方だ。
0.1秒だから、笑顔を返したり、相手に合わせての対応が印象を決めているわけではないことになる。
その前に、瞬時に決まってしまっているのだ。
つまり、空気など読む時間などないということだ。
「出会いの瞬間は、先手必勝」ーこちらから「思いきりの笑顔」をしなければならないのだ。
この本のタイトル「空気を読まずに0.1秒で好かれる方法」はここから来ている。
この本は、どちらかと言えば、女性を念頭に書かれたのかもしれない。
「思いきりの笑顔」-「待機の笑顔」-「びっくり顔」
「シャイニングトーン」-「シンプルトーン」-「ダークトーン」の3種類の声のトーン……。
「そんな使い分けできないよ」という男性も多いかと思う。
しかし、大袈裟だと思うくらいにやらなければ、相手には伝わらないのだ。
このことも、この本が伝えたかったことだ。
私は拙著『ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!』の中で、「頼まれる人ではなく、頼まれやすい人になる」という見出しを立てた。
あなたも実感として持っているように、会社社会では、上司から仕事を頼まれる部下は、あくまでも仕事を頼まれている。
それには、いろいろ理由があるが、一番の理由は上司が頼みやすいからだ。
端的に言えば上司がその部下を好きだからである。
重要なことは、上司はこんな部下をけっして悪く評価することはないということである。
出世には、上司からのプッシュが不可欠である。
プッシュはプッシュでも強いプッシュが必要なのだ。
頼まれやすい人は、上司から強いプッシュをもらえる人である。
そして、頼みづらい人は、この本で言う「真顔」の人なのだ。
本人にはそんなつもりはないが、上司から見て、頼みづらい表情を作っているのだ。
上司から仕事を多く頼まれる人は、出世していく人であることは間違いない。
この本を教材に、頼まれやすい人になる必要がある。
目次
Chapter 1 「なんとなく感じが悪い」は直せる
Chapter 2 「好かれるベース顔」を作る
Chapter 3 一瞬でハートをつかむ「しゃべりの技術」
Chapter 4 相手の感情を最大限プラスに動かす「伝え方」
Chapter 5 <ケーススタディ> 「表情」+「しゃべり」+「伝え方}で「いつも感じのいい人」になる
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出世するビジネスマナー
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印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方
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