「なぜ上司はせっかちなのか」を理解する

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「ビジネスマンの守る技術④」

 

あなたは、よくこんな場面を経験しているはずだ。
あなたは、上司に呼ばれ、「あれ、どうなった?」と聞かれる。
あなたは、「えっ?」と思う。「まだ頼まれてから一週間も経っていないではないか」と心で反論する。
そこで、「まだ、できていません」と答える。
上司は、「そうか、よろしくな」と言うけれど、その顔には不満が表れている。
あなたは、その上司の不満げな顔にも腹が立つ。「理不尽なことを言うな」と思い席に戻る。

 

これがサラリーマン社会なのである。これがビジネスの現場なのである。
ビジネスの現場では、いつ答案用紙の提出を求められてもおかしくないのである。
これが、学生時代との大きな違いである。
学生時代は、答案用紙提出のリミットが決められていた。その期限内に答案用紙を提出すればよかった。
ところが、サラリーマン社会では、その答案用紙提出を突如として求められることがある。
このことは理解するためには、「なぜ上司はせっかちなのか」を理解する必要がある。

 

なぜ、上司はせっかちなのだろうか?
それは、上司は、あなたより広範な責任を負っているからである。
広範な責任を負っているということは、あなたよりやるべきことや課題も多い。
また、組織のトラブルも一手に引き受けている。
そんなやるべきことや課題、トラブル対応がたえず同時並行で進んでいるということになる。
そうすると、もし、あなたが上司だったら、どう考えるだろうか?
きっと、「同時に様々な問題に関わっていられない。早く一つのことにカタをつけてもらいたい」と思うようになるのではないか。
だから、せっかちになるのである。
だから、あなたに「あれ、どうなった?」「あれ、まだか?」と聞くのである。
ここで重要なことは、上司の願いがここにあるということは、上司の評価ポイントもここにあるということなのである。
ここを理解する必要がある。

 

それでは、こうした上司の要望に対して、どう応えたらよいだろうか?
いままでの学習により、あなたはすでに「すぐやる」「まずやる」という意味をおわかりになられたと思う。
しかし、それは、単純に「やった」という動作の説明だった。
あなたは、きっと心の中で、「確かに『すぐやる』ということにより、上司の『あれ、どうなった?』には大分答えられるけれども、上司は、『調べてレポートを書いてくれ』とか、『こんな資料作っておいてくれ』ともっと内容的なことも言っているではないか」と思っているはずである。

 

内容的なことまで求められた場合もコツがある。
もちろん、いままでの学習のとおり、「早く着手する」ということは大前提となる。
そして、そのうえで、「まずは、形を作り上げる」というコツが必要になるのである。
そのコツは、どの断面で切られても、「一定の答え」が言えるというイメージであり対処法である。
この「一定の答えを言える」というのがキーフレーズになる。
そのコツは、まずはあまり内容にこだわらないということである。
さきほどのレポートや資料作成の場合も、最初から、「どういう内容にするか」など考えないことだ。
それよりも、まずは、書いてみることである。
まずは、頭にあることを書き出して、形にしてみることだ。
この書き出す、形にするということが極めて重要なのである。
書いているうちに、色々なことが頭を巡ってくる。ここで初めて、もうちょっと調べなければいけないものも浮かんでくる。骨組みも見えてくる。
これも、書きだしたからわかることである。
そして、ここから肉付けが始まるのである。また、こちらの方が最初から「あれやこれや」と考えるより早く作れる場合が多いのである。
ここで注意したい点は、その作業の足跡を残しておくということである。
作業の形を残しておくということである。
これが、形なのである。いつ提出を求められても答えられる形なのである。

 

そんなときに、あなたは上司から呼ばれる。
「あれ、どうなった?」と聞かれる。
あなたは、堂々と作りかけの資料を見せればよいではないか。
上司は、その資料を読む。「ふむふむ。うーん。ここのところいま一つだな。もっと肉付けしてくれよ」とか、「うーん。ここまでできているのか。もうちょっとペースを上げて完成してくれよ」とか、話は内容的なもの、より具体的な指示に移っていく。
しかし、あなたは上司の顔を見てもらいたい。そこには安心感と満足感が表れているのではないだろうか。

 

このことは、別に資料作成の話だけではない。営業でも同じである。
まずは、やってみる。そして、やったことを積み重ねて、自分がやったことの形を作り上げればよいということである。
この「形を作り上げる」ということを頭の中に入れておくとよいと思う。

 

 

ポイント
①ビジネスの現場では学生時代と異なり、いつ答案用紙の提出を求められるかわからない。
②最初からあまり内容にこだわらず、作業や行動の足跡を残しておくことが重要である。
 これが「形を作る」ということである。

 

 

 

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