聞かれたら答えるというスタンスも重要

2018.07.28記事を更新しました。

前項で、「全部を話そうと思うと上手く話せない」を共に考えた。
「重要なものを2-3項目に絞り報告すると、上手くいく」と話した。
報告項目を絞ると、報告側、報告を受ける側とも余裕が生まれ、間合いができるからである。
サラリーマン社会では、この間合いがきわめて重要で、報告上手な人は、この間合いを上手く活かしている。

 

さて、あなたは、この「間合い」について理解したと思うが、まだ心の中で、「そうは言っても、報告は報告だよな。緊張感を持ってしっかり行うべきだ」というイメージを持っているのではないだろうか?
だが、頭の中で「報告、報告」と考えると、緊張感いっぱいのガチガチの報告になってしまう。
また、一気に報告を完了させようと焦ってしまう。
そして、上司への報告を笑いながら済ます同僚を見て、うらやましいと思うのだ。

 

これが、今回のテーマである。
たしかに、報告には、その人のパーソナリティーというものが色濃く出る。
硬い人の報告はどこまでも硬く、くだけた人の報告はたいがいが笑いで終わる。
しかし、あなたはここで悩まない方がいい。
ガチガチの報告は、あまりくだけ過ぎた報告よりは、ずっとましだからだ。
くだけた調子の報告は、一見、上司との関係の親密さを感じさせるが、実は、上司は報告のあとで、「なんだ、あいつの態度は。笑いながら報告しやがって」と思っていることが多い。
ここら辺が、サラリーマン社会の難しさである。表と裏は違うのだ。

 

だが、あなたがここで悩むのなら、ここにもコツがある。
それは、「報告、報告」と強く思うのではなく、「報告+対話」と思うことだ。
あるいは、対話というとまた硬いイメージになってしまう人は、「報告+会話」と考えていただきたい。
では、 「対話する」とか、「会話する」ということは、どういうことだろうか?
それは、自分も話し、相手も話すということである。
双方に話すという動作と聞くという動作があることだ。
ひと言で言えば、相手に話させることが必要だということだ。
報告の場合は、相手に話させるということは、相手から質問させるいうことになる。
これができるようになると、ガチガチの報告にはならない。

 

それでは、どうしたらよいだろうか?
それには、あなたが報告する際に、内容を区切り、一呼吸置きながら話すことが必要だ。
次の例を参考にしてもらいたい。

 

あなた 「ちょっとご報告したいことがあるんですが……」 (一呼吸)
上司  「なにか、あるのか?」
あなた 「今月の売り上げの件ですが、××商会の売上は今月難しいんです」 (一呼吸)
上司  「そうか……。理由はなに?」
あなた 「実は、昨日、××商会の富田課長を訪問したんです」 (一呼吸)
上司  「うん、それで?」
あなた 「富田課長からは稟議を回しているんですが、田島部長が出張中のため、決裁をもらえてないそうです」
(一呼吸)
上司  「そうか……」

 

こんな調子で進めていくと、たぶん上司から、次のような質問が出る。

 

上司  「それは困ったな……」
また上司「田島部長はいつ出張から戻るって言っていた?」
あなた 「水曜日までの出張らしいです」
上司  「そうか……。ところで、今月××商会でいくら見込んでいた?」
あなた 「200万です」
上司  「そうすると、君の課は今月200万ショートになるな……」
また上司「仕方がないか……」
また上司「まあ、他でできる限り挽回するように頼むよ………」
あなた 「わかりました」
上司  「他にないか?」

 

あなたは、ここで、気になっていることを話すのである。
あなた 「実は、気になっていることがあるんです……」

 

たしかに、ここで気になっていることを話すことはつらい。
しかし、対話、対話で進めていくと、気になっていることの報告も対話でできる。
あなたの話を聞いた上司は、
「うーん。それはまずいな……。金曜日あたりに、田島部長のところに二人で行くか?」と打開策の提案がある。
つまり、上司も加わった違った展開となるのだ。

 

どうだろうか?
これを、間合いを入れず、一気に報告することは、いまのあなたなら「非常に無理があるよな。それこそ一方的な報告だ」と思うはずだ。
ここで取り上げた問題は、あなたもわかってきていると思うが、報告する側は、一気に報告しようと思えばできるところにある。
では、なぜ一気に報告しようと思うのか?
それは、間合いが怖く、嫌だからである。
だから一気に報告を済ませたいのだ。
私も実務を経験しているから、この気持ちは痛いほどよくわかる。
間合いというものは、報告側には大変つらいものであることを十分わかってはいるが、自分で一気にまくし立てずに、「聞かれたら答える」ということが必要だと言っているのだ。

 

現実問題、間合いを持った報告ができるようになるには相当な場数が必要になる。
しかし、あなたは、対話することは、相手と問題を共有できるということをここで学んだ。
相手からの発言があるということは、相手は問題を共有し始めている証拠だ。相手も当事者になり始めているのだ。
こうした場合は、打開策を呼びやすいのである。

 

相手からの質問を待つということが、報告の場面では大切な要素だ。
このことはいかに難しいかはわかっているが、この技術を身に付けたなら、相手は共有者、当事者となり、新たな展開を図れる場合が多い。
もちろん、あなたが悩んでいた報告のぎこちなさはなくなる。
いままで述べてきた「まず、重要なものに絞って報告する」、そして今回のテーマである「聞かれたら答える」という技術を身に付けたならば、あなたは、きっと報告上手なビジネスマンとなっているだろう。
業務の進展も図れるだろう。
つらいけど、頑張ってもらいたい。

 

 

ポイント
①報告を「報告+対話」と考える
②一気に報告するのではなく、話の内容ごとに区切る。そして一呼吸置く。
③聞かれたら答えるというスタンスも重要

 

 

 

 

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