聞かれたら答えるというスタンスも重要

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前項で、「全部を話そうと思うと上手く話せない」を共に考えた。
「まず重要なものを2-3項目に絞り報告すると、上手くいくと話した。
それは、報告項目を絞ったために、報告側、報告を受ける側とも余裕が生まれ、間合いができるからである。
サラリーマン社会では、この間合いが極めて重要で、報告上手な人は、この間合いを上手く活かしている」と述べたつもりである。

 

さて、あなたは、この「間合い」について理解されたと思うが、まだ心の中で、「そうは言っても、報告は報告だよな。緊張感を持ってしっかり行うべきだよな」というイメージを持っているのではないだろうか?
そして、頭の中で、「報告、報告」と考えると、緊張感いっぱいの、ガチガチの報告になってしまうのである。
また、一気に報告を完了させようとしてしまうのである。
そして、上司への報告を笑いながら済ます同僚を見て、うらやましいと思うのである。

 

これが、今回のテーマである。
確かに、報告には、その人のパーソナリティーというものが色濃く出る。
硬い人の報告は、どこまでも硬く、そして、ちょっとくだけた人の報告は、たいがいが、笑いで終わる。
しかし、あなたは、ここで悩まない方がいい。
それは、こうしたガチガチの報告は、あまりくだけ過ぎた報告よりは、ずっとましだからだ。
くだけた調子の報告は、一見、上司との関係の親密さを感じさせるが、実は、上司は、報告のあとで、「なんだ、あいつの態度は。笑いながら報告しやがって」と思うことが多いのである。
ここら辺が、サラリーマン社会の難しさである。表と裏は違うのである。

 

しかし、あなたがここで悩むのなら、ここにもコツがある。
それは、「報告、報告」と強く思うのではなく、「報告+対話」と思うことである。
あるいは、対話というとまた硬いイメージになってしまう人は、「報告+会話」と考えていただきたい。
では、 「対話する」とか、「会話する」ということは、どういうことだろうか?
それは、自分も話し、相手も話すということである。
すなわち、双方に話すという動作とともに聞くという動作がある。
要は、相手に話させることが必要なのである。
報告の場合は、相手に話させるということは、相手から質問させる、聞かせるということになる。
これができるようになると、ガチガチの報告になることはない。

 

それでは、どうしたらよいだろうか?
それは、あなたが報告する際に、内容を区切り、一呼吸置きながら話すことが必要である。
次の例を参考にしてもらいたい。

 

あなた 「ちょっと、ご報告したいことがあるんですが……」 (一呼吸)
上司  「なにか、あるのか?」
あなた 「今月の売り上げの件ですが、××商会の売上は、今月難しいんです」 (一呼吸)
上司  「そうか……。理由は、なに?」
あなた 「実は、昨日、××商会の富田課長を訪問したんです」 (一呼吸)
上司  「うん、それで?」
あなた 「富田課長からは稟議を回しているんですが、田島部長が出張中のため、決裁をもらえてないそうです」
(一呼吸)
上司  「そうか……」

 

こんな調子で進めていくと、多分上司から、次のような質問が出る。

 

上司  「それは困ったな……」
また上司「田島部長は、いつ出張から戻るって言った?」
あなた 「水曜日までの出張らしいです」
上司  「そうか……。ところで、今月××商会で、いくら見込んでいた?」
あなた 「200万です」
上司  「そうすると、君の課は、今月200万ショートになるな……」
また上司「仕方がないか……」
また上司「まあ、他でできる限り挽回するように頼むよ………」
あなた 「わかりました」
上司  「他にないか?」

あなたは、ここで、気になっていることを話すのである。
あなた 「実は、気になっていることがあるんです……」

確かに、ここで気になっていることを話すことはつらい。
しかし、対話、対話で進めていくと、気になっていることの報告も対話でできる。
あなたの話を聞いた上司は、
「うーん。それはまずいな……。金曜日あたりに、田島部長のところに二人で行くか?」と打開策の提案があるのである。
つまり、上司も加わった違った展開となるのである。

 

どうだろうか?
これを、間合いを入れず、一気に報告したとしたら、今のあなたは、「非常に無理があるよな。それこそ、まさに一方的な報告だ」と思うはずである。
ここで取り上げた問題は、あなたもわかってきていると思うが、報告する側は、 一気に報告しようと思えばできるところにある。
では、なぜ一気に報告しようと思うのか?
それは、この間合いが怖いからである。この間合いが嫌なのである。
それよりは、報告はやはり嫌なものであるから、一気に済ませたいのである。
私も実務の経験者であるから、この気持ちは痛いほどよくわかる。
しかし、私は、間合いというものは、報告側には大変つらいものであることを十分わかってはいるが、自分で一気にまくし立てずに、「聞かれたら答える」ということが必要だと言っているのである。

 

確かに、現実問題、間合いを持った報告ができるようになるには相当な場数が必要になる。
しかし、あなたは、対話することは、相手と問題を共有できるということをここで学んだはずだ。
相手からの発言があるということは、問題を共有し始めているということである。
相手も当事者になり始めているということである。
そして、こうした場合は、新たな展開を呼びやすいのである。

 

つまり、相手からの質問を待つということが、報告の場面では大切な要素なのである。
このことが、いかに難しいかはわかっている。
しかし、この技術を身に付けたなら、相手は共有者、当事者となり、新たな展開を図れる場合が多いのである。
もちろん、あなたが悩んでいた報告のぎこちなさはなくなる。
今まで述べてきた内容である「まず、重要なものに絞って報告する」そして今回のテーマである「聞かれたら答える」という技術を身に付けたならば、あなたは、きっと報告上手なビジネスマンとなるであろう。
そして、あなたの業務の進展も図れるだろう。
つらいけど、頑張ってもらいたい。

 

 

ポイント
①報告を「報告+対話」と考える
②一気に報告するのではなく、話の内容ごとに区切る。そして一呼吸置く。
③聞かれたら答えるというスタンスも重要

 

 

 

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