2024.04.21更新
上司だって、待ち合わせに遅刻することがあります。
上司が失敗した時、どんな態度をとるかが大事です。
人は、自分が失敗したときの反応に敏感だからです。
遅刻した上司に、
あなたは「お疲れさまです」と笑顔で言えますか?
息をはずませている上司に、
「この会社、わかりづらかったですよね」
「〇〇線、いつも遅れますからね」など、
訪問先や電鉄会社には申し訳ありませんが、場所や電車のせいにしてあげると上司は救われます。
そのうえで、汗を拭きながら駆けつけてくれた上司のことを思い、
「お疲れさまです」と言えば、上司は生き返った表情に変わり、「いや、もう少し早く会社を出ればよかった」と本音を言います。
そんなやりとりのあとで、「少し急ぎましょう」と言えば、上司も一緒に急いでくれます。
しかし、これ見よがしに腕時計を見て、アポの時間に間に合わないといった素ぶりを見せる部下はいます。
部下が、得意先まで終始無言であてつけがましい態度をとれば、
上司にだって言いたいことは山ほどあります。
「✕✕商事の待ち合わせのときは、おまえが遅れたんだろ」
「仕事を任せれば、いつも期日に遅れてばかりいるくせに」
と心で反論します。
反論は泉のように湧いてきますが、上司たる手前、言葉に出しません。
この話は、上司の遅刻といった現象に目が行きがちですが、
物事の本質は上司がなぜその場にいるかということです。
多くの場合、部下の業務を支援するために、そこにいるのです。
だから、上司の遅刻を取りあげて、
「まったく、もう」と嘆いたり、人に言いふらしたりすることは、お門違いもはなはだしいのです。
もし、部下がそんな態度をとれば、
上司の頭には、必ず「おまえの得意先に行ってやっているのに」という思いがあります。
上司に得意先に行ってもらっているという本質に気づけば、
「お疲れさまです」という言葉が自然に出てきます。
物事の本質を理解することは重要です。
そこに考えが及ぶかどうかで態度は変わってくるのです。
この話を突き詰めて考えてみると、
物事を「すべて自分中心に回っている」と考えているか、どうかというところまで行き着きます。
上司が遅れたことを許せない人は、
「自分は待ち合わせの時刻前にちゃんと来ているのに、なんで上司は遅れるんだ」との思いがあります。
しかし、上司だって、好きで遅れてきているわけではないのです。
そこには部下が知らないさまざまな事情が存在するかもしれません。
全部が全部、自分の思いどおりにはいかないし、上司にだって、部下にだって、得意先にだっていろいろな事情が存在するのです。
人の事情をそっと察知し、
「お疲れさまです」「ありがとう」と笑顔で言える人が好かれ、いざというときにプッシュをもらえます。
綾小路 亜也
上司が遅れてきても、「お疲れさまです」と言えますか? から
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