2024.09.17更新
「前任者の問題」の特徴は、未解決事項の多さにある。得意先との問題、トラブル、部下の問題……。問題がみんな先送りされている。
いい加減な前任者の後任になったら、苦労する
その為、前任者の尻拭いばかりし会社を辞めたくなるが、尻拭いは本当に評価されないのか?
前任者が解決できなかった問題を、一つずつ解決していったら、どんな評価が待っているだろうか。
ビジネスマンやビジネスウーマンは前任者の仕事振りに大きく影響を受ける。
前任者の尻拭いのために、毎日残業するハメになり、そのことばかりに時間をとられる。
前任者が去った今、自分の責任として解決しなければならないのだ。
きっと、そんなことばかりに関わっていたら評価も悪くなるだろう。
そこには前任者のために割をくったという感情のみが残る。
尻拭いに明け暮れる日は身も心も疲れ果てる。
生活のリズムも自分の将来までも狂わされたような感覚だ。
辞めたいという気持ちにもなるはずだ。
前任者の後始末ばかりしている
そんな前任者問題をどう解決したらいいだろうか?
まず、前任者のことを感情で表現しないことだ。
感情で表現したり、報告すると、上司や職場の人から感情で反応が返ってくる。
まったく理に合わないことだが、前任者の仕事ぶりを自分たちも容認していたという負い目があるからだ。
また前任者との付きあいのほうが長いからかもしれない。
感情で表現すると、かえって、こちらの人間性のようなものが疑われてしまうのだ。
前任者のことを感情で表現しないことだ
そして、未解決事項を、事実を事実として淡々と伝えることが必要だ。
まずは上司や組織に事実を伝えることにより、問題を共有することが大事だ。
そのうえで組織としての判断や指示を待つことだ。
そうすることで、前任者問題は組織の問題に格上げされる。
この効果は大きく、前任者の未解決事項の解決に堂々と立ち向かえる。
それは、前任者問題の一番の問題は、前任者の積み残した問題に堂々と時間を使えないという心理的要素があるからだ。
どこか仕事の合間にコソコソやらなければならないような気がするのだ。
それが組織の問題に格上げされると、前任者問題の解決に、堂々と時間をつかえるというお墨付きがもらえることになる。
次に重要なことは、解決に向けた行動を、逐次、報告することだ。
そうしたことを積み重ねると、上司も職場の人は完全に前任者問題の当事者となる。
組織の問題に格上げする
前任者の尻拭いに、救いがないわけではない。
未解決事項が多いということは、逆に考えれば解決事項が多いということだ。
解決に向かい、いくつかの問題を解決した人はどう評価されるだろうか?
それは前任者が解決できなかった問題を、解決したということにほかならない。
ここに前任者との比較、比較に基づく評価が生まれる。
忘れてはならないことは、出世した人の多くも前任者の問題に遭遇した人たちだということである。
出世した人が全員プリンスロードを歩んだわけではない。
どこかで未解決事項ばかりの担当を経験していることが多い。
そんな未解決事項を克服したから評価されたのだ。
思い切って言えば、出世した人は、前任者との比較により、評価を得た人と言うこともできるのだ。
前任者問題は腹が立つが、見方を変えれば、チャンスにもなる。
ただし、前任者問題にはさまざまな人の感情が存在するから、未解決事項を淡々と報告、処理することが大事だ。
綾小路 亜也
未解決事項が多いことを逆手に取る
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