2025.04.17更新
会社には、頭が良くても、出世できない人がいます。そんな人は頭の使い方を間違えていることが多いのです。頭を、人の理解を突くことに使っています。
その結果、相手のプライドをズタズタにしています。
『「出世しぐさ」のすすめ』では、次のような会社の光景を紹介しています。
会議が終わると、上司の理解が不十分な箇所を突いた部下などは鬼の首を取ったかのように、「まったくわかっていないな」「頭が悪いんじゃないか」と話す。
しかし、この「まったくわかっていないな」「頭が悪いんじゃないか」という発言は、いささか的外れだ。
それは、上司は部下から得た情報を整理し、事前に配布された資料を読んで会議に臨み、会議では部下の説明を聞いて理解するからだ。
もちろん理解が鈍い上司もいるが、上司の理解が不十分な場合、多くは部下から得た情報、あるいは事前に配られた資料、会議での説明に原因がある。
このことは、べつに上司に限りません。
相手の理解が不十分なときは、多くはこちら側に原因があります。
この理屈がわかれば、指摘するより、説明し直すはずです。
「まったくわかっていない」「頭が悪いんじゃないか」と言う人の背景にはもっと違ったものが横たわっています。
自分の頭の方が上司や相手より上ということを示したいのです。
組織には、指摘することに快感を覚える人がいます。
その人たちは指摘する材料を探しています。
指摘できるくらいだから頭が良いのです。
もちろん誤った理解はただちに正すことは大事ですが、指摘は、欠点、過失などを指し示す言葉ですから、どうしても上から目線となり、相手のプライドを傷つけてしまいます。
どんなに鋭く、どんなに的を射ていても指摘は指摘なのです。
頭が良いのに、指摘が相手のプライドを傷つけてしまうことを、なぜわからないのか不思議に思いますが、それは、その人たちの目的が、指摘する自分の頭のよさを認めさせたいことにあるからではないでしょうか。
頭がよくても出世できない人の多くは、人の理解の不十分なところ、間違いを指摘しています。
また、頭のよさを示すために、効果的な方法を考えていることも多くあります。
最も効果が高いのは、みんなが同席している会議の場です。
しかし、そんな席で指摘を受けた人のプライドはずたずたに傷つきます。
人の理解が不十分なことに気づいたとき、説明し直すことがいちばんです。
そうすれば、相手はプライドを保てるし聞く耳を持ちます。
また、明らかな間違いに気づいたときも、指摘するより、「確認をお願いします」といった表現に置き換えた方が無難です。
相手の考えが浅いレベルにあるときも、「検討をお願いします」と言った方がよいのです。
頭がいい人が出世するわけではありません。
相手のプライドを保ちながら、相手の理解を促す人が、出世する人なのです。
綾小路 亜也
なぜ、頭がよくても出世できないのか? から
関連記事:敵を作らない人は出世する?
出世するビジネスマナー
本の目次スマホで読む方法
※「出世しぐさ」は商標登録されました。
反対意見の言い方は下記記事を参考にしてください
◆新百合ヶ丘総合研究所の出世を現実につかむ本
こっそり読まれ続けています
ビジネスマンが見た出世のカラクリ 出世はタイミングで決まる!
エリートの弱点を突く!
エリート社員に打ち勝つ! あなただけの出世術
新しい出世術
コロナ後の「たった一つの出世の掟」
◆新百合ヶ丘総合研究所のキャリアアップを実現する本のシリーズ
印象アップに踏み切れない人が、ある日突然注目を浴びるハンコの押し方
◆メルマガ「出世塾」の情報
(まずは発刊内容をご欄ください)
https://shinyuri-souken.com/?p=28756
◆キャリア理論の本紹介
https://shinyuri-souken.com/?page_id=41933
出世は「構え方」で決まります
◆新百合ヶ丘総合研究所の出世四部作