2024.10.28更新
「ワンランク上の仕事」は言う方は意味をわからないで使い、言われた方もピンと来ません。ところが今、ワンランク上の仕事は課長以上の昇進基準になっています。
ワンランク上の仕事とは?
じつは、私も意味がよくわからないでいた一人でした。
私は、「平社員は主任になったつもりで、主任は課長代理になったつもりで、課長代理は課長になったつもりで頑張れ」くらいに受けとめていたのです。
上司もそのような意味で言ったのだと思います。
そして、そんなアドバイスに
「そうした方がいいに決まっているよね」
「仕事への身構え方が大事なんだ」
「今から準備しとけということなんだ」
と思っていました。
つまり、私は、「ワンランク上の仕事をしろ」を、上司の期待と受けとめていたのです。
私のようなビジネスマンは多いと思います。
私は上司の期待と思っていた
今考えると、「ワンランク上の仕事をしろ」という言葉には無理がありました。
それには、ワンランク上の仕事が示されていなかったことがあります。
当時も上位職の職務要件は示されていましたが、現在の職務遂行に精一杯だったこともあります。
現在の職務だって、上司からいろいろお叱りを頂戴していたからです。
そんな状況のなかで、「ワンランク上の仕事」は幻の言葉だったのです。
ところが、今、ワンランク上の仕事をしなければ、昇進できなくなりました。
昇進基準が変わったからです。
「課長の仕事にふさわしい人を課長に据える」「部長の仕事にふさわしい人を部長に据える」といった「入学基準」が働くようになったのです。
まさに、ワンランク上の仕事が務まるかどうかを問われることになりました。
ワンランク上の仕事が現実化したと言えます。
課長以上のポストは「入学基準」が働くようになった
なぜ「入学基準」が持ち出されたかといえば、課長以上のポストに限りがあるからです。
このことについて、
「平社員→主任・係長に用いられるのが『卒業基準』。主任・係長→課長に用いられるのが『入学基準』であり、『入学基準』は大学入試のように、入学(=昇進)後、その立場でやっていけるかどうかが評価の物差しになる」と、『出世の教科書』(平康慶浩監修 TJMOOK)は述べています。
同様の記述は、『出世する人は人事評価を気にしない』(平康慶浩 日経プレミアシリーズ)にも記載されています。
『出世の教科書』
「入学基準」が導入されたことで、私たちは何を考えなければならないのでしょうか?
「卒業基準」は「過去を見るもの」であり、「入学基準」は「未来を見るもの」ということです。
(前掲『出世の教科書』参照)
「未来を見る」とは、「その立場でやっていけるか」という想像です。
企業は、昇進選考にあたって、昇進候補者の未来の姿を想像するようになったのです。
その心は、昇進させて、「ダメだった」「問題を起こした」ということが起きないようにするためです。
ということは、早い段階から、次の職務要件を意識して行動する必要が出てきたということです。
言い換えると、ワンランク上の仕事をこなしていくということです。
綾小路 亜也
昇進基準は「見えた結果」から、「見える姿」に変化した から
会社は「未来の姿」を想像している
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