ビジネスでの「お見送り」は、会釈程度に

2024.11.19更新

 

エレベーターの扉前で、大勢の社員が深々と頭を下げ見送ったり、お辞儀合戦していませんか? フロアは専用かもしれませんが、エレベーターは共用です。

エレベーター前の「お見送り」は、他の利用者のことを考え、会釈程度がよいのです。

 

私の体験談をお話ししますが、きっとあなたも経験していることです。

 

ある共同ビルのエレベーターに乗っていたときです。

途中の階でエレバーターが止まりました。

すると、エレベーターの扉前で、大勢の会社員が来訪者を取り囲み、深々とお辞儀する姿が目に入りました。

その光景をエレベーターに乗っていたすべての人が見たのです。

 

エレベーターに乗っている他の利用者からすれば、この光景はおかしいのです。

 

見送られる人はその会社にとって重要な人かもしれませんが、自分たちにとってはまったく関係がないからです。

また、そのような見送りをされると、エレベーターの扉が閉まるまで時間がかかりイライラします。

エレベーターを私物化されたような感覚にさえなります。

 

ほかの利用者のことを考えたならば、この会社の社員は会釈程度にとどめておけばよかったのです。

 

それでは済まない重要な訪問者ならば、一緒にエレベーターに乗り、ロビーで深々とお辞儀し、見送りの儀式を行えばよいのです。

 

 

共同ビルでの見送りは会釈程度に

 

なお、会釈(えしゃく)とは、「人に対する親しみ・好意・謝意などを表すための、軽く頭を下げたりするしぐさ」です。(『難読語辞典』から)

簡単に言えば、軽く頭を下げるということです。

 

 

共同ビルでの見送りの光景にはもっとおかしな光景もあります。

会社の上席と思われる人が会釈程度にとどめているのに、

他の社員は「ここが自分の見せ場」とばかりに深々とお辞儀していることがあります。

 

その会社の上席は他人の目を意識したのに、他の社員はそのことに気づかなかったのです。

 

そんなことに気づかない社員は、共同ビルでの見送りに限らず、飲食店や駅、空港などの公共の場でも人の目などを気にせず同じことをやっています。

 

上の人が注意すればよいと思いますが、日本の社会では一生懸命やっている人には、なかなか注意しづらい風潮があります。

だから一生懸命自分の見せ場を作っている社員は、自分の姿は評価されていると思い込んでいるのです。

実際は逆です。

 

 

 

今、企業は社会の中でのありかたを考え、一般の人からの視線を強く意識しています。

 

この時代は、「一般の人から見てどうか」ということが重視されるのです。

 

会社が、その人を判断するとき、公共の場での姿勢を見ています。

公共の場での態度が悪かったために、出世を棒に振ったという話はいくらでもあります。

 

「一般の人の目」をたえず意識することが、出世には必要なのです。

 

綾小路 亜也

 

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共同ビルでの見送りは、会釈程度に から

 

 

今、企業は一般の人の目を強く意識しています

 

 

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