2021.12.30更新
得意先を訪問したとき、相手が不在だったということはよくある。
そんなときは、受付の人や代わりに応対いただいた人に名刺をお渡しするが、自分の気持ちを伝えるために、名刺に、「先日はありがとうございました」「お世話になりました」などと、ひと言メッセージを書くことも多い。
メッセージをボールペンで書いてみると、その文字はいかにも味気ない。
事務的で、その文字にはまったく自分が出ていない。
そんな文字を見つめると、「そもそもメッセージをボールペンで書くこと自体、失礼にならないだろうか」と心配になってくる。
万年筆で書くと、自分の筆圧によって字の太さが変わるので、トメ、ハネ、ハライなどに自分のくせが出て、まさしく自分が書いた文字に見える。
ボールの回転でインクが転写される油性ボールペンとは明らかに違うのだ。
これなら、年長の人にも失礼にならないという自信が湧いてくる。
だが、万年筆で書くことには大きな障害がある。
万年筆を持つことが少なくなっているからだ。
ビジネスマンの上着の内ポケットにも万年筆は刺さっていない。
インクも乾きにくい。瞬間とはいえ、受付の人や代わりに応対いただいた人を待たせてしまうような感覚になる。
ビジネスマンやビジネスウーマンに「メッセージを書くなら万年筆で」と私は言おうと思っていたが、万年筆をつかうことはやはりハードルが高いとあきらめかけていた。
万年筆のことを考えていたとき、一冊の本に出会った。
小川糸さんが書いた『ツバキ文具店』だ。
『ツバキ文具店』は2017年度の本屋大賞の4位になった作品であり、NHKドラマにもなっている。
本に書かれていることに驚いた。
『ツバキ文具店』は代書も行っているが、主人公雨宮鳩子は、依頼ごとに筆記用具、ペーパー、インクを替え、貼る切手までこだわる。
それらを駆使することにより、依頼の趣旨に沿うだけでなく、依頼人の気持ちになり代わってしまう。
「これぞプロの仕事」と思ったが、依頼主になり代わろうとする気持ちが筆記用具などを選んでいることに私は注目した。
この本を読んで、私はビジネスマンやビジネスウーマンに、「もっと万年筆を活用したほうがいい」と堂々と言っていいような自信が生まれた。
気持ちを伝えるには、筆記用具を選ぶということも重要なのだ。
ビジネスや人間関係の究極は気持ちを伝えることだ。
その観点で考えると、ボールペンで書かれた文字はありふれていて事務的な感じがするので、人の頭を素通りしてしまう。
万年筆で書かれた文字なら目にとまる。
書かれた文字にその人の特徴が表れているので、その人の顔も浮かぶ。
やはり、気持ちを伝えるためには万年筆なのだ。
綾小路 亜也
気持ちを伝えるなら、やはりペン から
私が使っているモンブラン万年筆MEISTERSTUCK446
現在、このモデルは販売されていない。
(参考)モンブラン万年筆の選び方
外国製の万年筆を選ぶときは、使用時の長さと軸径を注意してください。(日本人には大きすぎる場合があります)
モンブラン万年筆にはいろいろな種類がありますが、マイスターシュテュックのル・グランは小ぶりで、クラシックは女性にも似合う細身です。
下記ル・グランを参考に、字の太さなども含め、何度も確認することが重要です。
MONTBLANC 【モンブラン】 万年筆 マイスターシュテュック ル・グラン 146bk(F) ブラック ゴールド ペン先(F)細字
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