2024.05.31更新
営業なのにずっと社内にいると、きまり悪くならないだろうか?
じつは、営業で成果が出る、出ないは、社内での仕事にかかっている。
取引先からの依頼にしっかり応えるには、社内処理が必要だからだ。
では、なぜきまり悪いと思うのだろう?
「営業社員なら外に出ているのが当たり前」と、みんなが思っているからだ。
たしかにセールスの人が書いた本を読むと、会社の中で事務処理をしている光景など書かれていない。
しかし、外回りをすればするほど、中の仕事はたまる。
そのために残業を繰り返す。
そして、取引先から、上司から、たえず「あれ、どうなった?」と催促を受ける。
その結果、ストレスがたまる。
それだけではない。
処理がたまった結果、トラブルにも不祥事にも発展することもある。
不思議なことに、誰もそのことを言わず、外回りの時間を多くとって、多くの顧客に会えと説くのだ。
ここに企業で働く営業職の悩みがある。
外回りして取引先などに会うのも営業なら、会社で取引先などからの依頼の処理を行うことも立派な営業なのだ。
その理由は、みなさんの仕事は、取引先からの依頼や要望にシッカリと応えることだからである。
そのためには社内で処理する時間が絶対に必要だ。
つまり、社内処理は、取引先のためということになる。
みなさんに考えてもらいたいのは、できる営業社員と言われている人は、取引先や顧客からけっしてクレームを受けていないということだ。
ということは、できる営業社員は、社内処理もシッカリ行っている人たちとも言えるのではないだろうか。
私が、なぜこのテーマをここで取り上げたかというと、実は、職場でいちばん残業をしている人は営業女子だということが、よくあるからだ。
男性の営業職でも社内で仕事をしていることを躊躇うのに、営業女子の場合は、もっと「営業社員」という言葉が気になるのではないかと思う。
そう考えて営業の職場を見渡してみると、社内で仕事をしている人は、意外に男性の方が多いのではないだろうか。
一方、営業女子の場合は、真面目さゆえに「夕刻までは、とにかく外回り」と忠実に営業職員像を守っているのではないだろうか。
ことわっておきたいが、けっして外回りの時間を削って、社内での仕事に時間をかけろと言っているのではない。
もし、「営業職員だから、外にいなくては……」という気持ちがあったならば、それは違うと言っている。
そして、社内で仕事をすることは、けっして気後れする話ではないと言っている。
しかし、みなさんの営業の原点である「取引先からの依頼や要望にしっかりと応える」を忘れると、社内での仕事を躊躇することになる。
綾小路 亜也
「輝く営業女子」は社内での仕事をきまり悪く思わない から
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