2024.10.15更新
接待の席では、相手のグラスも気になりますが、上司のグラスも気になります。上司へのお酌はどうしたらよいでしょう?
結論から言えば、あまり気にしなくても大丈夫です。
ときどき、お酌すればよいのです。
「なんだこいつ」にはなりません。
逆にお酌ばかりしていると「オレを酔わせてどうする!」と思われます。
このことを、『なぜ「できる社員」はビジネスマナーを守らないのか』で述べました。
上司へのお酌は相手とのバランスが大事なのです。
接待が始まるとすぐに乾杯が始まります。ビールを一口で飲み干してしまいます。
二杯目、三杯目もだいたい、飲み干してしまいます。
そんなとき、上司のグラスだけ空いているというのはおかしいです。
相手にお酌したあと、上司にもお酌してください。
こんな乾杯後のビールのお酌のやり取りのあと、場が盛り上がっていきますが、相手へのお酌は相手のペースを見てしなければなりません。
相手のペースがハイピッチで、すぐにグラスやお猪口が空くようなときは、やはり上司のグラスやお猪口が空いているのは不自然です。
そのときは上司にお酌をしてください。
要は相手のペースを見ながら、上司にお酌をするということです。
このさじ加減は意外に難しいです。
さじ加減が難しいと思うなら、ズバリ言います。
上司のグラスやお猪口が空いたとしても、上司に失礼にはなりません。
接待で気をつかわなければならないのは相手だからです。
上司も大事ですが、接待の主役は相手です。
そんなとき、上司に気をつかう必要はないのです。
相手もは部下が上司にお酌をする場面をけっこう見ているものです。
上司に神経をつかる部下を見ると、「こんなときでも、やはり上司への気づかいは怠らないんだ」と思います。
そこには、「サラリーマンはたいへんだ」と思う気持ちもありますが、部下の日ごろの姿勢も同時に見ているのです。
得意先との宴席の場を、上司に対する売り込みの場のように考える社員もいます。
接待相手から見れば、魂胆まる見えの社員であり、その人の心底までも見透かされてしまいます。
それでは接待の意味はまったくなく、不快感を持たれることは間違いありません。
そして、その人の懸命な努力にもかかわらず、多くの場合、そんな社員の姿勢を上司は評価しないということも忘れてはなりません。
接待を自分の売り込みの場にしない
接待の場面では、「できる社員」とそうでない社員との差はくっきり表れます。
一見、上司のグラスやお猪口を気にする社員は、気配りが利く社員のように思えますが、実はそうではありません。
接待の趣旨や、上司の体調を考える社員が「できる社員」なのです。
「できる社員」は、上司の酒量が限界に達してきたと思うと、黙ってチェイサーを頼み、さりげなく上司のグラスの横に置きます。
これが上司への気づかいなのです。
上司は、こんな部下を本当に可愛いと思うはずです。
綾小路 亜也
⑬ 「できる社員」は上司にときどきお酌する から抜粋
関連記事:相手へのお酌は?
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